体重増加や肌トラブル、アルツハイマー病にも効果のある「抗炎症作用がある食べ物」5選
「炎症」という言葉は聞くけれど、それが体にどんな影響を与えるのか、正確に理解している人は多くない。でも体内の炎症は、うつ病、体重増加、肌トラブル、アルツハイマー病、心疾患につながるやっかいな存在。だからこそ炎症とは何かを理解し、炎症を防ぐために日々の生活で心がけるべきことを知るのはとても大切。 【写真】要注意!下痢になりやすい9種類の食品 スウェーデンの科学ジャーナリスト、マリア・ボレリウスが書いた『Health Revolution』によると、炎症を防ぐ抗炎症食は、交通事故に遭った彼女の体と心の健康を一新させて、身体組成を変えただけでなく、うつ病と首の痛みも治してくれたという。そんな魔法のような抗炎症食とは何なのか? ここでは、炎症の正体と、体内の炎症を防ぐ方法、そしてその方法のひとつである抗炎症食のリストまでを徹底解説していく。
炎症反応とは?
まず第一に、炎症反応は、免疫システムが感染症と戦い、ダメージを修復するプロセスなので、通常は体にとって良いこと。炎症反応のスイッチは必要に応じてオンになり、役目が終わるとオフになる。 例えば足首をひねると腫れるのは、体が感染を撃退するため、余分な血液と免疫細胞を傷ついた部位に送るため。これは良い炎症。ところが悪質な慢性炎症は、誤って自分の体の細胞を攻撃する原因になる。でも、軽度および慢性の炎症では、このスイッチがオフにならない。 「軽度の炎症は、主要疾患のほとんどに影響を与え、がん、心疾患、肺疾患、皮膚疾患、関節疾患、メンタルヘルスの炎症マーカーを増やします」とボレリウス。これまでの研究結果からも、軽度の炎症が多くの点で健康を阻害することがわかっている。 例えば、米エモリー大学医学部の論文によると、軽度の炎症はドーパミン(やる気を引き出す化学物質)の量を減らしてしまう。これは、体が炎症を検知すると、ドーパミンの分泌スイッチを切ることで、あなたを休ませようとするから。 軽度の炎症は、アテローム性動脈硬化(心臓発作の主要因)などの問題にもひもづいている。また、軽度の炎症が見られると、うつ病の一因となるサイトカインというタンパク質が分泌されて、体のバランスを取る細胞のスイッチが切れ、被害をもたらすスイッチが入ってしまう。 炎症は体内で作られる。脂肪細胞は炎症性物質を分泌するため、余計な脂肪が多ければ多いほど、炎症は起きやすくなる。ストレスや睡眠不足、汚染物質や食べ物も炎症の一因になる。ただし、食べ物は、炎症と戦うツールの1つでもある。