【ビジネスの極意】ビジネスにおける教育手法「ケースメソッド」とは?|ケーススタディとの違い、実施手順を解説
ケースメソッドで使える事例3選
ここではケースメソッドで使える事例を3つ紹介していきます。 ◆事例1:適切な不祥事対応は? ケースメソッドで使える事例として、まず挙げられるのが不祥事対応です。 【ケース】 一部の顧客が、自社製品に対してセキュリティの問題を報告しました。この問題はすでにマスメディアに取り上げられており、社内での誤りが原因だと明らかになっています。 【問い】 顧客の信頼を取り戻すためにどのような措置を取るべきか。また、マスメディアに対してどのように対応し、問題改善に対する具体的なアクションプランはどのようにすべきか。 不祥事対応は、少しでも判断を誤ると大きな問題になるセンシティブなケースです。現場で経験を積むことが難しいので、ケースメソッドとの相性が抜群のテーマだと言えます。 ◆事例2:カフェを作るならどこに建てる? 次に考えられる事例は、カフェなどの飲食店の立地です。 【ケース】 あなたは、客単価1万円を超える超高級カフェを開業する計画を立てています。このコンセプトを実現できる立地を検討している最中です。 【問い】 高所得層が集まる場所はどこになるのか。また、高級感を演出し、独自性を打ち出せる立地条件はどこになるのか。 チェーン店であれば、数字を用いた計算である程度の立地を絞り出せますが、独自コンセプトを打ち出す店舗は、様々な視点で立地を検討する必要があります。 これも「明確な答えがない」ケースなので、ケースメソッドとの相性は良いと思われます。 ◆事例3:リモートワークをどれくらい普及させる? 最後に紹介するのは、リモートワークについてです。 【ケース】 あなたは大手企業の経営陣の1人として、リモートワーク導入の戦略を検討しています。どれくらいの範囲でリモートワークを普及させるか決定しなくてはなりません。 【問い】 自社の業種や特性に合わせたリモートワークのバランスはどの程度になるか。また、リモートワークのポリシーにはどのような項目を盛り込むべきか。 リモートワークは、従業員にとっても身近なトピックなので、様々なアイデアが生まれる可能性があります。従業員がイメージしやすいケースは、議論が盛んになる傾向があるため、ケースメソッドに適しているといえるでしょう。