【ビジネスの極意】ビジネスにおける教育手法「ケースメソッド」とは?|ケーススタディとの違い、実施手順を解説
ケースメソッドの3つのデメリット
ケースメソッドのデメリットは以下の3つです。 ・指導者の力量に左右される ・明確な答えがない ・実際のビジネスシーンで役立つとは限らない それぞれ詳しく解説していきます。 ◆デメリット1:指導者の力量に左右される ケースメソッドは講師の力量に左右されるのがデメリットです。実際にテーマを提示する講師の力量によって、ケースメソッドの質は大きく変動します。 また、ケースメソッド自体が、講師にとって馴染みの薄い授業形式なのも問題です。少なくとも、アクティブラーニングの実施経験のある講師に依頼する必要があると言えます。 ◆デメリット2:明確な答えがない ケースメソッドには、明確な答えが存在しません。これは、日本式教育に支配された従業員にとっては、馴染みの薄い要素だと言えます。 一般的な日本式の教育は、問題に対する答えが定められていました。国語の読解問題に対しても、一定の範囲内での回答が求められています。そして、答えのある世界の中で結果を出すことが、日本の学歴社会で重要でした。そのため「明確な答えがない」ということは、多くの従業員にとって「無意味」に受け止められる可能性があります。 ケースメソッドを実施する際は「そもそもビジネスの場で明確な答えは存在しない」ということをしっかり強調して、ケースメソッドを受ける意義を説明する必要があるでしょう。 ◆デメリット3:実際のビジネスシーンで役立つとは限らない ケースメソッドは、あくまでも机上で実施される授業形式です。そのため、実際のビジネスシーンで必ずしも役立つというわけではありません。 実際のビジネスシーンでは、もっと複雑な問題が立ちはだかったり、選択を誤ることで大きなダメージを負ったりする可能性があります。この緊張感は、机上では中々体験できません。 ケースメソッドは、あくまでも授業に過ぎません。「経験を積ませる」という意味では、やはり現場の方が多くの経験値を獲得することができます。ケースメソッドはどのように活用するのが効果的なのかを、しっかり検討する必要があるでしょう。