阪神・中野、セ初3年連続全試合二塁守備出場へ「ケガしない体つくり直す」 石井とトークショー
“湯ったり”オフで英気を養い、セ界初の偉業に向かう。阪神・中野拓夢内野手(28)が石井大智投手(27)とともに阪急交通社主催「おごと温泉トークショー」に出演。ファン81人に囲まれ、同期入団ならではの軽快なトークで会場を沸かせた選手会長は、来季に向けた決意を改めて言葉に乗せた。 「試合に出続けたいという気持ちはあるので、まずはケガをしない体というのを、もう一度しっかりとつくり直すことが大事」 今季は球団初の2年連続全試合二塁守備出場を達成。来季も「試合に出続けた」先に、セ・リーグ初の3年連続全試合二塁守備出場が待つ。そのためにも資本は体。オフはトレーニングに励むとともに、心身両面のケアにも取り組む構えだ。 その一環として、今オフは愛妻とともに、山形・銀山温泉や北海道旅行を計画中。特に温泉と言えば、武田信玄の“隠し湯”など戦国大名が戦いに疲れた体を癒やしたように、古くからリフレッシュ効果、健康増進の効果があるとされてきた。中野は「巡りまではないですけど」と言いながら昨オフも大分・別府温泉を訪れており、「家のお風呂よりは、もちろん温泉の方が体に良かったり、そういうのもあると思う」と話した。熱い湯につかりつつ、来季への闘志にも火を付ける。 「もう一度、レギュラーを目指すという気持ちを強く持って、まずはこの自主トレでしっかり体を仕上げて、春のキャンプにいい状態で入っていけるようにやっていきたい」 藤川新体制で臨む来季5年目シーズン。ぬるい覚悟では、チーム内競争すら勝ち抜けない。不動のレギュラーとしてチームの先頭に立ち、リーグ優勝、日本一奪還を狙う。 (杉原 瑠夏) ○…中野は今季、阪神選手で初めて2年連続全試合で二塁守備出場(途中出場を含む)を達成。同一チームで3年連続全試合二塁守備出場は、過去に07~09年の田中賢介(日)1人だけ。中野は来季プロ野球2人目、セ・リーグ初の達成に挑む。 《石井は開幕“逆算筋トレ”宣言》石井が、今春キャンプの反省を生かし、来春キャンプインまでに課題の筋肥大を完了させることを宣言した。 「今年キャンプの時まで(筋肥大を)引っ張って良くなかったんで、(今オフは)違う方向性で考えてます」 今春キャンプでは第2クールまで積極的にウエートトレーニングを行った。だが、その影響で疲労が抜けきらないままキャンプを終えてシーズンに突入。開幕直後はフォークのキレを欠くなど不調で4月3日に出場選手登録を抹消され、再調整に約1カ月を要した。 そこで今オフは来年1月までを筋肥大の強化月間に設定。ビルドアップされた状態で2月を迎え、“ガス欠”を防ぐつもりだ。今後は球速アップにつながるとされる前鋸(ぜんきょ)筋を鍛えるためにキックボクシングも取り入れる予定。“マッスル右腕”がさらなる進化を目指す。 《中野無茶ぶり!?石井に“一発芸”》中野が同期入団である石井の意外な一面を暴露した。ともに参加した「おごと温泉トークショー」の冒頭で、お互いの印象を質問されると「結構ふざけますよ。一発芸なんかもしますね」とニヤニヤしながらカミングアウト。ファンからは「おお!」という声とともに拍手が起こった。その流れで石井が一発芸を披露するかと思われたが…中野がすかさず「全然やってほしいとかではないですよ!」とツッコミを入れて再びファンを沸かせるなど、終始、和やかな雰囲気で進行された。