フリーランス必見、適切な「報酬額」の設定法 よくある落とし穴と回避方法
適切な報酬額を設定は健全なフリーランスビジネスを築くための土台
■低すぎる報酬額 低すぎる報酬額を設定することは、自分を過小評価する最も手っ取り早い方法の1つだ。特に、まだフリーランスとして自立したばかりで自信のない人や、インポスター症候群(仕事において成功しているにもかかわらず、自分を過小評価してしまう心理傾向)に陥っている人にはありがちな話だ。しかし、ここでしっかりと理解すべきなのは、あなたの仕事が本当の価値をもたらすのであれば、それこそがあなたへの報酬額に反映されるべきなのであって、自分に対する低い評価が報酬額に反映されるべきではないということだ。あなたが自分の価値を主張しなければ、他の誰がそうするのだろうか。 不当に低く設定した報酬額はすぐにクライアントを惹きつけるかもしれないが、時間が経つにつれ、それがあなたの評判と収入を下げることになる。 それでは、適正な報酬額を決めるにはどうすればいいのだろうか? それにはまず、あなたがこれまでに受けてきた教育、専門知識、スキルの価値を認識することから始めよう。あなたが長年培ってきた経験や実績、そして、あなたと仕事をすることでクライアントが得る価値を整理するのだ。 キャリアが長ければ長いほど、報酬は高く設定できるし、そうあるべきである。例えば、10年の経験を持つフリーランスのウェブデザイナーは、2年の経験を持つ人よりも多くの報酬を求める必要があるだろう。また、あなたのスキルの独自性や深さによっても報酬額は変わる。もしあなたが3つのプログラミング言語に堪能なエンジニアであるなら、1つの言語しか知らない人よりも価値があり、クライアントもその違いを認識するだろう。結局のところ、報酬額の設定で考慮すべきなのは、単にクライアントが支払う金額だけではない。自分自身をプロフェッショナルとして位置づけ、その価値を報酬額に反映させることが重要なのだ。 適切に報酬額を設定することは、決して簡単なことではない。しかし、それこそが健全なフリーランスビジネスを築くための土台となるものである。本稿で紹介したよくある落とし穴を避けることで、収益性が高く、評価の高いブランドを構築することができるだろう。報酬額は、あなたがクライアントにもたらす価値を表すものであり、あなたがそのビジネスで何を達成したいかをしっかりと反映したものだと考えよう。そうすれば、クライアントもそれを考慮し、適切な対価を支払ってくれるであろう。フリーランスとしてのキャリアを築くということは、単にいくつかの仕事を獲得することだけを意味するのではなく、あなた自身が設定した条件下で、長きにわたる成功を自らの手でもたらすということなのだ。
Sho Dewan