今年の「政治」の顔? 斎藤元彦兵庫県知事の周囲で動き出した刑事捜査 県政は今も停滞中
■斎藤氏の側近が「PR会社にお任せしている」 斎藤氏の選挙活動にかかわったというBさんが、AERA dot.の取材に応じて、次のような話をしてくれた。 「知事選の直前、選対事務所もろくに機能していない中で斎藤さんのSNSではしっかりした内容、写真、動画がアップされていたので、スタッフの間で『とてもいいですね』と話をしていました。すると斎藤さんの側近から、『しっかりしたPR会社がやってくれている。そこにお任せしているので演説などの現場に専念してやってください』と言われました。それ以外にも『選対事務所が十分とは言えない態勢ですが、PR会社がしっかりサポートしている』『斎藤候補のいい写真もその会社にお願いした』という話がありました。近くには、斎藤さんもいらしたので聞いていたはずです」 SNS運用などは選挙運動にあたり、報酬を受け取ると公選法違反の疑いが生じる。斎藤知事側はこれまで、SNSの運用などに折田氏がかかわった点は認めているが、「ボランティアで参加した」としていた。だが、スタッフらが「PR会社がやっていた」と認識していることが、「ボランティア」といえるのだろうか。 Bさんはこうも話していた。 「選挙が終わって折田さんのことがニュースになりました。斎藤さんの演説の現場で、何度かスマートフォンで撮影して、スタッフにてきぱきと指示を出していたプロみたいなあの人が折田さんかと思いました。斎藤さんが当選を決めてバンザイする際もスマートフォンで撮っていた。折田さんのnoteを読みましたが、その通り素晴らしい仕事ぶり。それで斎藤知事は勝ったんだと感じました」 12月20日付の読売新聞も、「『SNS監修はPR会社に』、兵庫県知事選前に斎藤氏側が支援者に送信」などと題した独自記事を掲載している。 〈告示前の10月上旬、斎藤陣営の広報担当者から「SNS監修はPR会社にお願いする形になりました」とのメッセージが支援者の一人に送られていたことが関係者への取材でわかった。斎藤氏の代理人弁護士はこれまで、SNSの監修者だとする代表の投稿内容について「間違いだ」と説明している〉 この記事通りなら、折田氏がSNS運用の「監修者」だと斎藤陣営内では認識されていたということになる。 告発をした上脇教授は言う。 「折田氏のnoteこそが真実を語っていると思います。斎藤氏の支払いは、SNS展開への対価としか思えません」