J2甲府が活動停止処分を下したMF新井涼平の女性スキャンダルの“罪”の大きさとは?
J2のヴァンフォーレ甲府は15日、公式ホームページで「一部週刊誌報道について」と題された声明を発表した。同日に「文春オンライン」が在籍10年目を迎えているキャプテン、MF新井涼平(31)をめぐる女性スキャンダルを報じていて、佐久間悟代表取締役社長名で謝罪した上で新井に活動停止処分を科していると明かした。既婚者の新井が独身を偽って女性と不倫関係になり、結婚を約束する“結婚詐欺”を行っていたとする報道を認めた形だ。
“文春砲”で明らかになった悪質事件
今シーズンでクラブ在籍10年目を迎え、2020シーズンからはキャプテンを務めている新井の女性スキャンダルが報じられてから数時間後。甲府が公式ホームページで「一部週刊誌報道について」と題された声明を発表した。 甲府を運営する株式会社ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブの佐久間社長名で発表された声明は、15日に「文春オンライン」で報じられた新井の一件を「この度の一部週刊誌における弊クラブ所属選手の報道に関し、クラブ関係各位には多大なご迷惑をお掛けしましたことを、深くお詫び申し上げます」と認めた上でこう続けられた。 「弊クラブと致しましては、プライベートに関することとは言え、社会的に広く注目され、また大きな影響力をもったJリーグ所属選手が、クラブの秩序風紀を乱し、軽率かつ不適切な行動を取ったことを重大なことと認識しております」(原文ママ) 新井はギラヴァンツ北九州に在籍していた2012年7月に結婚し、甲府移籍後の2013年7月に第一子となる長男が、2015年5月には次男が誕生している。 しかし、「文春オンライン」は昨年9月から新井が20代の女性と交際を開始し、結婚の約束も交わしたと報じた。既婚者で2人の子どももいると記されている甲府の公式ホームページ内の記述を尋ねられた新井は、すでに離婚したと女性に対して説明。一人暮らしをしているアパートへ案内し、合鍵も手渡して信用させたという。 埼玉県大井町(現ふじみ野市)で生まれ育った新井は、小学校3年生のときに江南南サッカー少年団でサッカーをはじめた。当時はストライカーで、森保ジャパンに名を連ねる一学年下の原口元気(31、ウニオン・ベルリン)と2トップを組んでいた。 その後は地元のサッカー少年団に移り、中学校進学とともに大宮アルディージャのジュニアユースに入団。ユースをへて2009年にトップチームへ昇格すると、3月8日の清水エスパルスとの開幕戦でボランチとしてデビューを果たした。18歳125日のリーグ戦デビューは、いま現在も大宮における最年少記録となっている。 その後に2010年7月にJ2のFC岐阜へ期限付き移籍した新井は、2012年からは同じくJ2の北九州へ完全移籍。自己最多のリーグ戦で34試合に出場すると、翌2013年にはJ1復帰を果たし、中盤の補強を目指していた甲府へ完全移籍。ボランチやセンターバックとしてプレーし、今シーズンで在籍10年目を迎えた。 その間の2020シーズンにはキャプテンに就任した。3シーズン連続で大役を拝命した今年2月には、最終的には3位に終わったものの、終盤までJ1昇格争いを繰り広げた昨シーズンを引き合いに出しながら、J1復帰へ向けてこんな抱負を発表していた。 「昨シーズンの一体感、躍動感を継続させつつ、クラブに関わるすべての人が同じ方向を向いて闘えるように力を使いたいと思います」 昨シーズンはチーム3位の39試合に出場し、プレー時間も2番目に多い3419分を数えた新井だったが、折り返しを迎えた今シーズンは2試合、わずか54分に激減。報じられたスキャンダルと関係しているかどうかは不明だが、3月30日のブラウブリッツ秋田戦からはベンチメンバーにも名を連ねない状態が続いていた。