UKの新星、ザ・ラスト・ディナー・パーティーの「Maximalism」――「躊躇なく、やりたいことを全部やる」
理想のアーティストは?
――素晴らしい(笑)。そうした「Maximalism」の観点から、2人にとって理想のアーティストを挙げるなら、誰になりますか。
ジョージア:フローレンス・アンド・ザ・マシーン。彼女は自分の音楽とスタイルに忠実で、とても尊敬している。あとは、クイーンやデヴィッド・ボウイのような歴史上の偉大なアーティストにも引かれます。
リジー:ビヨンセやレディー・ガガも最高だよね。音楽だけでなく、ビジュアルやパフォーマンスも含めて一つの壮大な作品を作り上げているのが本当に素晴らしいと思う。そうして“世界”全体を創造するのが好きな人たちこそが、私たちにインスピレーションを与えてくれる存在なんだと思う。彼女たちも「Maximalism」の実践者で、つまり「Maximalist」って言えるんじゃないかな。
――ちなみに、ボウイだといつの時代が好きですか。
ジョージア:「Ziggy Stardust」は私にとって永遠のナンバーワン、常に一番好きなアルバムです。あれが1970年代に作られたレコードだなんて、とても正気の沙汰とは思えない(笑)。あれは時代を先取りしている、とても現代的なレコードだから。あの時代にロンドンのハマースミス・アポロで行われた「Ziggy Stardust」のライブ・ビデオがあって、本当に素晴らしいパフォーマンスだった。今でも見返すことがあって、見るたびに感動するし、とてもインスパイアされます。
――TLDPの「Prelude To Ecstasy」をボウイのディスコグラフィーに例えるなら?
ジョージア:「Ziggy Stardust」だと思う。どっちも「Theatrical」だし、世界の終わりみたいなことを歌ってるから(笑)。
リジー:奇妙なスペースマンみたいにね(笑)。
――個人的には、TLDPが作る「Low」みたいなアルバムも聴いてみたいな、って。
ジョージア:想像つかない(笑)。でも、ベルリン三部作も大好きだし、「Blackstar(★)」も大好きです。というか、どの時代のボウイも素晴らしいと思う。