UKの新星、ザ・ラスト・ディナー・パーティーの「Maximalism」――「躊躇なく、やりたいことを全部やる」
影響を受けたアートやカルチャー
――「Nothing Matters」のMVでは、ソフィア・コッポラの「ヴァージン・スーサイズ」やペトラ・コリンズの映像作品にインスピレーションを得たビジュアルが話題を集めました。
ジョージア:(ソフィア・コッポラもペトラ・コリンズも)ビジュアルの美学や哲学が明確で、ユニークで、本当にクールだと思う。
――音楽以外のところで、2人がどんなアートやカルチャーにインスピレーションを受けてきたのか、ぜひ知りたいです。
リジー:私の場合、興味のあるものが常に変化していて、その振れ幅がとても大きい(笑)。その時々のフレーバーみたいなものがあって、例えば今はジャズにハマっていて、特にインプロヴィゼーションが大好き。ライブにもよく行くし、私にとってジャズを聴くこと、ジャズの生命エネルギーを感じることは人生のマスタークラス(特別授業)みたいなところがあると思う。
ジョージア:大学で英文学を専攻していたので、その時々に読んでいる本から常にインスピレーションを受けてきました。特に19世紀のヴィクトリア朝文学が大好きで、でも、もうほとんど読んでしまっていて(笑)。なので今は、新たなジャンルを開拓しているところなんです。最近読んだ本だと、メキシコ人の作家のフェルナンダ・メルチョールが書いた「Hurricane Season(ハリケーンの季節)」という本が素晴らしくて。町の外れに追放された魔女の話で、とても面白かった。最近はもっと現代文学を読むようにしているんです。
リジー:ああ、私って全然本を読まないからなあ(笑)。
――音楽以外のところで、最近気になっているクリエイターがいたら教えてください。
リジー:ケイ・テンペストが大好き。彼女はミュージシャンだけど、何より詩人、物書きとして素晴らしくて。彼女の文体――詩を織り交ぜた散文のようなスタイルで、文章を形成する方法も抽象的で、とても引かれる。彼女が次に何をするのか楽しみだし、彼女が書いたものを早く読んでみたいなって。