2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
マレーシア:0.436ドル(約68円)
マレーシアの石油の約4分の3は海外で販売されており、国民に安く提供する余裕がある。しかし近年、燃料代が高騰している隣国インドネシアに密輸されるという問題も生じている。 その結果、マレーシア政府は軽油に対する補助金制度を改定し、軽油の密輸取引を阻止するために50%以上値上げした。また、ガソリンにも同様の補助金減額を適用する計画がある。
トルクメニスタン:0.429ドル(約67円)
中央アジア諸国の中で、トルクメニスタンはイランに次いで2番目に燃料代が安い。トルクメニスタンでは石油よりも天然ガスの生産量がはるかに多いが、膨大な石油埋蔵量があるため国内需要の大半をまかなうことができる。なお、同国の給油所はすべて国営である。
アンゴラ:0.351ドル(約55円)
アンゴラはナイジェリアに次ぐアフリカ第二の産油国である。しかし、国内に石油精製所が少ないため、ほとんどのガソリンは輸入されている。輸入燃料のコストに対抗するため、歴代のアンゴラ政府は燃料補助金を支給してきた。 しかし、2024年の予算案でこの補助金が廃止されることになり、価格が大幅に上昇する可能性がある。アンゴラ政府は、2025年末までにすべての燃料補助金を廃止すると発表している。
クウェート:0.343ドル(約54円)
中東の産油国の中で、ガソリンが最も安いのがクウェートだ。これは、余剰石油を世界に販売して得た利益から、国民に燃料価格を補助するという政策によるものだ。 つい最近まで、ガソリン1Lはミネラルウォーター1本より安いほどだったが、燃料価格のわずかな値上げによって状況は変わっている。
アルジェリア:0.342ドル(約53円)
アルジェリアも主要な石油産出国である。自国の需要を満たすことができ、余剰分を他国に販売して収入を得ている。 石油輸出で得た利益で、アルジェリア政府は国内のガソリン販売価格を低く抑えている。恩恵を受けるのはドライバーだけではない。アルジェリアの公共交通機関は非常に安く、国民全員が低コストで移動できる。
エジプト:0.285ドル(約44円)
アフリカ大陸でリビアに次いでガソリン価格が安いエジプト。その理由はおおむね政府の補助金だ。エジプトは他の多くの石油埋蔵国よりも原油の生産管理に成功しており、原油を自給し、その大半を国内用に精製している。 燃料に課せられる税金も非常に低く、さらなる低価格化に貢献している。