2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
モナコ:2.317ドル(約365円)
モナコではほとんどのものが高価で、燃料も例外ではない。F1グランプリの歴史や有名レーシングドライバーが多く住んでいることを考えると、地元の人々にとっては皮肉な話だ。モナコの燃料価格が高いのは、大半が陸路で運ばれてくるためだ。 その上、モナコは不動産価格が高く、給油所はいわば一等地に建っていることになる。モナコとフランスは関税同盟を結んでいるため、モナコの燃料価格はフランスの価格と連動している。
香港:3.210ドル(約505円)=世界で最も高い国
香港ではスペースが限られるため、自動車所有率は先進国の他の地域よりもはるかに低い。その結果、自前の石油精製能力を持たない香港では、ガソリン1L当たりの価格が世界で最も高価な地域となっている。 燃料や自動車の購入には高い税金がかかるため、自家用車の所有は抑制され、住民は一般的に公共交通機関を利用している。燃料代の3分の1が税金であり、香港で自動車に燃料を入れるのは贅沢な行為である。 香港でガソリンを満タンにするには、世界平均の約2倍のお金がかかる。また、土地に余裕がないことから、給油所の設置と維持にもコストがかさむ。 では、最も燃料代が安いのはどの国だろうか? ここからは安い10か国を見ていこう。
ナイジェリア:0.474ドル(約74円)
ナイジェリアは主要な産油国だが、精製能力が非常に限られているため、ガソリンのほぼ全量を輸入に頼っている。にもかかわらず、歴史的に燃料が非常に安い。政府が莫大な補助金を投じてコストを抑えてきたからだ。 ナイジェリアのドライバーにとって燃料が安いのは当然のことであり、政府が補助金を減らして価格を本来の供給コストに近づけようとすると、しばしば大規模な抗議デモが起こる。 しかし、政府が2023年に補助金を打ち切ったことで、価格は25%上昇した。それでも世界水準では非常に安い。2024年1月、ナイジェリアで新しい製油所が開設した。これがフル稼働すれば国内のガソリン生産が大幅に増加し、燃料代も下がる可能性がある。