2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
スイス:2.110ドル(約332円)
多くの国と同様、スイスでも2022年以降に燃料代が高騰したが、その後落ち着くまでに他の欧州諸国よりも時間がかかった。そのため、安い燃料を求めてフランスやオーストリアに渡るドライバーもいる。 スイスとオーストリアの国境には免税エリアがあり、比較的安く燃料を手に入れられる。しかし、ほとんどのドライバーは諦め、燃料税、燃料税サーチャージ、輸入税などを含む高い料金を支払っている。燃料代はライン川を利用した輸送コストにも影響される。ライン川は水位の上昇により、突然閉鎖されることもある。
リヒテンシュタイン:2.186ドル(約344円)
リヒテンシュタインよりも燃料代が高い国はあるが、それでもかなり財布に響く。国内の石油埋蔵量がないため、すべて輸入しなければならない。しかも陸路で運ばれてくるため、コストがかさむのも無理はない。 政府はまた、燃料から多くの税金を徴収している。
デンマーク:2.196ドル(約346円)
デンマーク政府は以前から、燃料に高い関税をかけて自動車の利用を抑制することで、結果的に二酸化炭素(CO2)排出量を減らすというスタンスをとってきた。この政策は一定の効果を上げており、新車購入台数や1世帯当たりの自動車保有台数は着実に減少している。 政策の一環として、デンマークでは燃料に25%の付加価値税が課されている。また、ディーゼルエンジン車を減らすため、2025年から軽油に追加課税する計画もある。
オランダ:2.282ドル(約359円)
オランダでは新型コロナウイルスの感染拡大以降、燃料税が引き下げられた。ドライバーは少し安堵したことだろう。しかし現在、2025年までに燃料税を倍増させる計画がある。 燃料代の安いベルギーやドイツでガソリンを入れる人が多いため、特に国境付近の給油所は深刻な問題に直面している。オランダ政府は二酸化炭素排出量の目標達成のため、燃料に懲罰的な税金を課すことで消費者にEVへの切り替えを促そうとしている。
アイスランド:2.295ドル(約361円)
アイスランド国内の電力はすべて、水力発電と地熱発電を中心とする、完全に二酸化炭素を排出しない方法で自給している。しかし、石油はまったく生産していないため、自動車用のガソリンをすべて輸入しなければならない。 そのコストが価格に反映されている形だが、かなりの額の税金も上乗せされている。燃料税、道路税、物品税、付加価値税が含まれる。アイスランドの燃料代は首都レイキャビクと地方で大きく異なり、僻地では最大10%高くなる。