【40代、50代・更年期の基礎知識 】更年期のつらいホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)の原因と対策を婦人科医が解説!「症状例」と「起こりやすい人」のセルフチェックつき!
Q. ホットフラッシュと動悸や息切れが同時にきます。病気ではないかと心配なのですが?
A. 甲状腺の病気、高血圧、糖尿病の可能性もあるのでまず、婦人科を受診してください 「ホットフラッシュと似た症状といえば、まず甲状腺の病気。甲状腺機能亢進症ではほてりや動悸、発汗、手の震え、体重減少などの症状が出ます。ほかに更年期には血圧が上がりやすく、顔や体のほてりなどの症状が出ることも。糖尿病でもほてりを感じる場合もあり、頻尿、喉が渇く、疲れやすいなどの症状があれば疑いましょう。 どれも血液検査でわかることなので迷わず婦人科を受診。何の症状か診断してもらうことが大事です」
Q. 唐突に、背すじや足元がゾクッとしたりブルッと寒くなるのはなぜ?
A. ホットフラッシュ同様、自律神経がうまく働かなくなるためです 「体が冷えて背すじや足元がゾクッ、またはブルッと震えるのは悪寒の一種。これもまた、ホットフラッシュなどと同じく、体温調節がうまくいかなくなる自律神経症状です。加齢によって筋肉量が減り、体が熱を生み出しにくくなっていることも考えられます。 ホットフラッシュ的な症状がある人ほど、逆に寒く感じるかもしれません。発汗と悪寒は表裏一体。自律神経を健全に保つことが改善の近道です」
Q. 顔はとても熱いのに、足が冷えています。これは何?
A. 更年期によくある冷えのぼせの症状です 「『暑いと思っていると、あとから背中がゾクゾクと冷えてくる』『首から上は熱いが足は冷えている』というのは更年期に多い症状。ほてりと冷えが交互にくることもあり、これらを『冷えのぼせ』といいます。当然これも自律神経のバランスが乱れた結果です。緊急的にほてりを冷やすには、熱やほてりを感じる上半身や顔・頭部に水で絞った冷たいタオルや冷却シートを当てるなどして熱を逃すようにします。ただ、体全体を冷やすのはNGです。 そして季節を問わず、お風呂はゆっくりとぬるめのお湯につかり、体の中からじわじわ血行をよくします。服装は寒暖に対応できる重ね着を基本に。首の詰まった服は暑さを感じやすいうえ、のぼせたときに汗が逃げにくく、急に体が冷えてしまうので避けるのが無難です」