運動は週末だけでもOK、糖尿病や高血圧など260以上の病気のリスクを下げると判明
週末だけの運動にはけがのリスクがある
週に1日か2日の運動で健康効果は得られるが、まず現在の健康状態を考えることが重要だ。高強度の運動をいきなり始めてけがをする週末戦士の話をよく聞くとリウ氏は述べている。 運動不足の人が運動を1日か2日に集中させると筋骨格系のけがをしやすいことが、これまでの研究で示されているとローゼンクランツ氏は指摘する。 「とにかく気を付けてください」とリウ氏は助言する。「運動前に必ずストレッチとウオームアップをしてください。平日に少なくとも低強度の運動を行い、コンディションを整えておけば、週末により高い強度の運動をするとき、けがのリスクが低くなるでしょう」。低強度の運動にはヨガやストレッチなどが当てはまる。 また、糖尿病予備軍(境界型糖尿病)や糖尿病の人は、食後に散歩するなど、1週間を通して規則的に体を動かし、糖の代謝を助けることが推奨されるとローゼンクランツ氏は言う。さらに、適度な運動を規則的に少しずつ行うのは、血圧の低下や認知症の予防にもつながる。 結局のところ、週末戦士にも健康に効果があるのは確かだが、週に1日か2日しか運動しない人より、1週間を通して少しずつ運動できる人の方が、「常に気分よく、活力がみなぎり、それによってより多くのことがこなせるかもしれません」とローゼンクランツ氏は話す。「ですから、もし週5日以上運動しているのであれば、そのまま続けてください」
文=Jen McCaffery/訳=米井香織