韓国、次期大統領候補が掲げる不穏な「対日ポリシー」、尹大統領の弾劾決議案に記された気がかりな一文
韓国の尹錫悦大統領による衝撃的なクーデター未遂事件は、韓国国民を、そして世界を驚かせた。韓国は進歩派と保守派の激しい政治的分裂に巻き込まれていたにもかかわらず、戒厳令の宣言は韓国人を唖然とさせ、同盟国であるアメリカと日本にも衝撃を与えた。 【写真】日本には厳しい姿勢で臨むとみられる、次期大統領に就任すると見られる「共に共和党」の李代表 数時間の間、韓国は軍隊と大勢のデモ参加者との間で暴力的な衝突が起こりかねない瀬戸際に立たされたかにみえた。が、全会一致で戒厳令を覆すという国会の決議と、市民社会、メディア、そして保守的な与党でさえも、弾圧の脅しに屈しないという姿勢は国会の外で大反響を呼んだ。
■政権交代で外交政策が大きく変わる 民主主義を謳歌する一方で、今後数カ月の道のりは極めて不透明だ。尹大統領は続投を望んでいるが、今週末には国会で弾劾の採決が行われ、その日は大勢のデモ隊がソウルの街を埋め尽くすだろう。 どのような結果になろうとも、尹大統領の統治は事実上終わる。早期の大統領選挙は、「共に民主党」の李在明代表の勝利につながる可能性が高い。 多くの疑問が残されたままである。なぜ尹大統領がほとんど何の準備もせず、ごく限られた側近の支持しか得ずに、このような大きな危険を冒したのか。軍部は尹大統領の反乱をどれほど支援する準備ができていたのか。尹政権の成功に多大な投資をしてきたアメリカ政府が、なぜ油断したのかーー。
しかし、はっきりしているのは、尹政権が進歩的な「共に民主党」に交代することで、韓国の外交・安全保障政策の重要な分野に真の変化がもたらされるということである。 国会に提出された弾劾決議案の重要な段落には、民主党が何を目指すのかを示すヒントが隠されていた。尹大統領に対する重大な罪、とりわけ戒厳令を行使しようとした違法行為とともに、決議案は大統領の外交政策をこう非難している。 「いわゆる価値外交という名目で地政学的バランスを無視したまま、北朝鮮や中国、ロシアを敵視し、日本中心の奇妙な外交政策を主張し、日本に傾倒した人物を政府の要職に任命するなどの政策を展開することで、北東アジアで孤立を招き、戦争の危機を引き起こし、国家安全保障と国民保護義務を放棄してきた」