息抜きの効果実証! マイクロブレイク 40秒の休憩で仕事の意欲が高まり疲労は軽減
「休憩」と聞くと、長い休みを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし近年、注目されているのは、数分程度の「マイクロブレイク」です。この短い休憩が、私たちの仕事のパフォーマンスや心と体の健康に良い影響を与えることが、最新の研究でわかってきました。 忙しい日々の中で、「休憩なんてぜいたくだ」と思う人もいるでしょう。しかし、本コラムを読むと、マイクロブレイクがぜいたくではなく、むしろ生産性とウェルビーイング(心身の健康や幸福)を上げるために欠かせない習慣だと気づくはずです。 では、このマイクロブレイクとは何なのか、そしてなぜそんなに大事なのか、詳しく見ていきましょう。
職場の休憩時にストレッチ・雑談・水を飲む
マイクロブレイクとは、数分程度の短い休憩のことです。具体的には、ストレッチをする、同僚と少し話をする、水を飲む、パズルを解くといった、仕事の合間に行う小さな活動を意味します。これらの行動が、ウェルビーイングや仕事の成果に大きな影響を与えます。 マイクロブレイクの効果について、いくつかの研究結果が報告されています。それらの研究は、マイクロブレイクが単なる休憩以上の意味を持つことを表しています。 ある研究では、コールセンターで働く人を対象に10日間のデータを収集しました(※1) 。その結果、ストレッチなどのリラックス行動、同僚とのおしゃべり、パズルや読書などのマイクロブレイクが、ポジティブな感情を促すことがわかりました。 なぜマイクロブレイクがポジティブな感情につながるのでしょうか。研究者たちは、マイクロブレイクが心身の緊張をほぐし、周囲とのつながりを生み出すからだと考えています。また、一時的に仕事から離れることで、リフレッシュ効果も期待できます。これらの要因が複合的に作用し、ポジティブな感情を引き出すのです。 別の研究では、マイクロブレイクがエネルギー回復に果たす役割について発見がありました(※2) 。この研究によると、寝付きが良くなかった翌日は、仕事中のマイクロブレイクが増えるというのです。これは、寝不足によるエネルギー不足をマイクロブレイクで補おうとしていると考えられます。