「隠れた給与」=「福利厚生」で人材確保へ 社員旅行から100円食堂まで あの手この手の企業戦略【長崎】
■あったら嬉しい福利厚生は? 大企業ほどの制度は用意できないとしても、福利厚生の充実は、「人材確保」の一つのカギになると指摘します。 きぼう社会保険労務士事務所 堀江武志代表: 「就職活動をされている学生は、どちらかというと、やはり福利厚生が充実している会社を選ぶ可能性は確実に上がってくると思います。社員の満足度も上がるわけですから、当然定着率とか離職率にも直結してくる話だと思います」 【住】採用促進と離職防止につながるという「法定外福利厚生」にはどのようなものがあるんでしょうか。 【平】例えば、次のようなものがあります。 慶弔や災害に関連したものや休暇関連、それから育児や介護、医療や健康、そしてキャリアアップ関連などです。また、交通機関では、本人だけでなく、家族まで無料パスをもらえる会社もありますし、飲食関連では自社の居酒屋を何度でも無料で利用できる会社もあります。 【住】とても幅広いので、制度を導入する際には、求職者のニーズを把握する必要がありそうですね。 【平】学生が求める福利厚生がどのようなものなのか見ていきます。 就職情報を提供する「マイナビ」の調査によりますと、”あったら嬉しい”または”求める”と答えた数で、特別休暇などの「休暇制度」が77.5%で最も多く、次いで住宅手当や子ども手当などの「諸手当」、通勤費などの「各種補助」と続きます。 こうした中、県内の企業がどのような福利厚生制度に取り組んでいるのかを見ていきます。 ■社員の家族もねぎらう福利厚生 自動車のリサイクルを行う「長崎リパーツ」など、県内と鳥栖に6つの事業所を構える吉川金属商事(吉は下の棒が長い)。 吉川金属商事 吉川忠宏専務: 「2年に1回社員旅行に行きます。この前は北海道だったんですけど、コロナの前は海外旅行に行っていました。7月には納涼船で花火大会、社員の家族全員呼んで行います。総勢100名以上の人数で参加するということもしました」