「隠れた給与」=「福利厚生」で人材確保へ 社員旅行から100円食堂まで あの手この手の企業戦略【長崎】
長崎放送
人材不足が深刻な今、福利厚生の充実が企業の「新たな武器」になっています。社員の満足度を高め、採用力を強化する取り組みとは?長崎の企業の実例から、その成功の秘訣を探ります。 【写真を見る】「隠れた給与」=「福利厚生」で人材確保へ 社員旅行から100円食堂まで あの手この手の企業戦略【長崎】 【住吉アナウンサー(以下:住)】長崎の暮らし経済ウイークリーオピニオン。平家達史NBC論説委員(以下:平)とお伝えします。テーマは「福利厚生の充実で人材確保を!」です。 【住】人手不足が深刻な問題になっている今、人材確保の観点で福利厚生も大切だということですね。 【平】はい。新卒での就職や転職において、初任給などの給与に目が行きがちですが、賞与がどの程度なのかについてまで調べることも必要ですし、「隠れた給与」と言われる福利厚生が充実しているかどうかも大切なポイントです。 企業側としても、従業員の労働意欲の向上はもちろん、企業のイメージアップなど、多くのメリットがあります。 ■隠れた給与「福利厚生」 【住】ここで改めて、福利厚生の定義について見ていきたいと思います。 【平】福利厚生とは、給与や賞与以外の報酬として企業が従業員に提供する施策や取り組みのことで、「法定内福利厚生」と「法定外福利厚生」に区分されます。 「法定内福利厚生」は、例えば、健康保険、厚生年金保険、介護保険など、種類に応じて企業が所定の費用を負担します。一方、企業が独自に設けるものが「法定外福利厚生」です。ここを充実させることで他社と差別化を図ることができます。 【住】福利厚生によって、魅力的な労働環境を整備するということですね。 【平】労務管理の専門家で、経営者などから日々相談を受けている長崎の社会保険労務士に県内の状況などを聞きました。 きぼう社会保険労務士事務所 堀江武志代表: 「会社の体力次第という話になってくると思います。業績が好調で経営体力が豊富なところは『福利厚生』をさらに充実させる、という動きに出ていると思います。一方で、ちょっと業績が芳しくない、見通しが暗いというところは、なかなか『福利厚生』に対しての投資ができていない。その格差が、今後かなり広がってくると思われます」