「長谷川稔」出身の気鋭のパティシエによる新店が南青山にオープン! 極上のデセールコースが食通の心をつかむ
「Haruka Murooka」では、メインのデセールが2種類登場する。ひとつはさっぱり、もうひとつは濃厚と風味の濃淡をつけることで、コースのストーリー性もさらに際立つ。途中で野菜を使った一品を入れることも。
こってりとした甘さだけではなく、甘みの多面性を感じてほしいという思いが伝わるのが、茨城県産のイバラキングという品種のメロンを使ったパフェだ。バニラのセミフレッドでコクを出しながら、アップルミントとレモングラスでハーブの爽やかさを添え、ヨーグルトでまろやかな酸味を加えたメロンパフェの多層的なおいしさにメロメロになる。
「メロンがジューシーなので、レモンで風味付けしたタピオカを入れることもあります」。
フルーツを使ったアシェット・デセールは、まるで宝石のような美しさで食べ手の記憶に残るが、今の季節はやはりマンゴー。室岡さんが「とろけるような食感は唯一無二」という宮崎県産の時の雫を贅沢に使った一皿が運ばれた瞬間、カウンターからはひときわ。大きな歓声が起きる。
糖度が高い濃厚なマンゴーは、果肉の甘みを上品に引き立てるココナッツアイスや中国茶のジュレと一緒に。ただ、華やかなだけではない“花も味(実)もある”特別なデセールは、今の時期だけのお楽しみというありがたみも相まって、鮮やかな美味の記憶を心に残す。
室岡さんの世界観が細部に宿るデセールコースは、60日先までTableCheckから受け付けているが、土日は8月末まで埋まっているという人気ぶり。
フルーツ使いの名手とあって、春夏秋冬で違う楽しみがあるのも通いたくなる理由だ。 ※価格は税込
Haruka Murooka
住所: 東京都港区南青山1-21-9 LUXE南青山1F-B TEL: 03-6434-9168
文:小寺慶子、食べログマガジン編集部 撮影:八木竜馬