1分のために全人生をかける──絶対女王・安井友梨が明かすビキニフィットネスへの葛藤 #なぜ話題
ビキニの女王にとって「ビキニ」とは
今月で40歳を迎えた安井。くしくも今年の世界選手権は38年ぶりの日本開催となり、「私が現役で、しかもトップでいる間に迎えるおそらく最後の日本開催なので、こんな奇跡的なタイミングはないと思っています」と目を細める。 これまで「引退」の二文字が頭をよぎることもあったが、今大会で「迎え撃つ」と宣言。ずばり目標を聞いた。 「バービー人形の筋肉ムキムキ版のような、こんなに美しい選手がいるんだというくらい、海外の選手はとてつもなくきれいです。そういう選手を日本の皆さんに見ていただいて、一人でも多くの方に競技を知っていただけたらと、いまからとても楽しみです。そして、何としても日本の皆さんに金メダルをお見せしたい。最後に君が代を流したいと、いま、そんな気持ちでいます」 ステージに立つ約1分間のために、365日、自らの心身と向き合い続けているビキニフィットネスの選手たち。一日のうち、トレーニングをしていない時間こそ、常にチャンピオンの振る舞いを心がけていると安井は胸を張る。そんな彼女にとって、戦闘服であるビキニとは何か。最後に聞いた。 「人生を変えてくれたもの、ですかね。体だけじゃなくて、心も、そして人生を変えてくれたもの。もう、神棚にでも飾っておきたいくらい(笑)。いままで着たビキニは50着ほどありますが、その一つひとつが一生の宝物です」 世界選手権まで、およそ1年。絶対女王・安井友梨の最後の挑戦が、いよいよ始まる。
------------------------------- 安井友梨(やすい・ゆり) 1984年1月13日生まれ。愛知県出身。30歳のときにビキニフィットネスを始め、競技歴10カ月で出場した「オールジャパン フィットネスチャンピオンシップス」で初優勝。そこから2023年まで8連覇中。2023年11月には「IFBB世界フィットネス&ボディビル選手権」フィットモデルの部で世界一に輝いた。また、数々のバラエティー番組にも出演し、TBS系『マツコの知らない世界』では「おはぎ好き」として出演したことも。
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