高星明誠(No.3 Niterra MOTUL Z)「僕たちにとって上出来な週末になった」 | SUPER GT 2024 第7戦 オートポリス【SUPER GTあの瞬間】
── 三宅選手へと交代したその直後に、レースは3回目のセーフティカー導入となりました。“1周違えば大違い”という状況でしたね。
高星:そうですね。2番手を走っていただけに、あのタイミングでピットに入れていなかったら、致命的なものになったと思います。最初のピットインもそうですが、このときもSCが入ってラッキーでした。僕らがピットアウトした時点でまだSC中のため、周りのクルマはオーバーテイクができないなか、僕らは従来タイムロスするウォームアップを結果的にロスせず済みました。運が良かったなと思いますね。本当に神様に感謝したいぐらい大きな差でした。
── 第3スティントは三宅選手が担当。彼にとってはGT500で迎える初めてのオートポリス戦でした。さらに土曜日は走行がなく、日曜日も予選を走らずウォームアップ走行だけでレースをすることになった三宅選手を、どんな気持ちで見守りましたか?
高星:もともと彼は結構冷静だし、荒い運転はしないドライバーです。ピットを出るときにSC中だったので、ウォームアップそのものに関しては別に気にしていませんでした。4位でコースに戻り、1台抜けば僕らの目標としていた表彰台……という状況のなかで走りを見ていましたが、ただ、今シーズンは、多分レース中(ポジション争い)に1台も抜いてなかったんじゃないかなぁ、と思って……(笑)。他の誰かが走行中にトラブルでいなくなったりして順位を上げたことはあっても、自力でオーバーテイクをして順位を上げたのは、多分まだ1回もなくて……。そういう意味では、どういう状況であってもオーバーテイクすることが彼の自信に繋がると思っていたので、それができればいいなと思っていました。終盤、長い間、100号車(STANLEY CIVIC TYPE R-GT))の山本尚貴選手にずっと前を塞がれていましたが、1回のチャンスで落ち着いてオーバーテイクできたことは、彼のキャリアにとっても良かったことだと思います。結果的に4位から目標だった3位を引き寄せることができたので、彼のなかでも自信になっただろうし、僕たちにとって上出来な週末になりました。