タイミー、求人は掲載前に全件チェック 新たな不正利用対策を導入
スキマバイトサービスの「タイミー」は、不正利用防止に向けた新たな取り組みを発表した。いわゆる「闇バイト」対策として、求人原稿を掲載前に全件チェックする体制を構築したほか、個人の電話番号も勤務直前まで開示しない仕組みを導入した。 タイミーは、働きたい人と企業をマッチングする「スキマバイト」サービスのトップ企業で、7月には東証グロース市場に上場した。急速な成長の一方で、悪質な利用の事例も見られ、社会問題となっている「闇バイト」の求人においても、タイミーのような求人媒体を使った例も確認されている。 そのため同社では、不正利用防止のための体制確保と機能改修を実施。安心安全にスポットワークのマッチングサービスを利用可能とする。 事業者向けの取り組みとしては、タイミー営業担当による対面等での商談や公的書類の提出によって、事業者の実体・事業実態の確認を実施してきた。新たに、既存の事業者について実体があるか、実態はどのようになっているかを再確認。確認がとれなかった事業者は求人を掲載させない措置をとった。 また、新たな事業者の利用開始に際しては、公的書類の提出等を必須とした。過去に不正利用で利用停止になった事業者のデータはタイミーに蓄積されており、それらの事業者の特徴との一致度が高いと検知された場合には、自動的に利用を停止する措置も導入した。 さらに新たに24時間365日、求人原稿を掲載前に全件チェックする体制を構築。新しく作成された求人原稿テンプレートや、内容が変更された求人原稿テンプレートを用いた求人募集について、公開前に、目視と機械的な仕組みを組み合わせた全件事前確認を行なう体制とした。また、不適切な可能性がある求人が掲載された場合は、働き手からタイミーのカスタマーサポートに通報する機能も搭載した。 働き手の保護としては、緊急連絡先として渡される個人の電話番号は、勤務直前まで開示されない仕組みを新たに構築。これにより、個人情報取得を目的にした不正事業者の利用を防ぐ。また、事業者と働き手の間のメッセージ機能の中にも通報機能を設置。不正事業者から必要以上の情報の提供を求められた場合などは、すぐにタイミーのカスタマーサポートに報告できるようにする。
Impress Watch,臼田勤哉