「会食は絶対『なし』です」都が懸念する新型コロナ「2つの未知」
全指標が悪化「20代、30代の割合が増加」
小池知事は、感染しても軽症や無症状で終わることの多い若い世代に対しても「コロナを甘く見ないでほしい」と訴えた。新型コロナは発症の2日前から感染性を発揮するため、飲み会などに参加することで無自覚に感染を拡大させることにつながるからだ。 都内の新規陽性者(7日間平均)は12月29日時点で751.0人と前週の616.7人より大幅に増加。過去最大を記録し、3週連続で急増した。 大曲氏は、その中でも「20、30代の割合が増加してきた」と指摘する。20代は26.9%、30代は20.3%でこの世代だけで半数近くを占める。 さらに新規陽性者がこのままのペースで続くと、2週間後に都の確保病床が埋まると警告した。今週の新規陽性者の増加比は約123%で、これが2週間続けば約1.5倍になり、1日あたりの新規陽性者は約1136人出る計算だ。都内では現状約25%が入院するので、この比率がそのままであれば「2週間後を待たずに確保した4000床を超える入院患者が出る可能性がある」という。
PCRなどの検査陽性率の上昇も気になる指標だ。政府の分科会が提示した4段階のステージの指標では陽性率10%以上が「ステージ3」「ステージ4」に該当する。都内の今週の陽性率は8.4%と前週の7.4%からさらに上昇し、10%に近づいている。 検査人数(7日平均)は前週の7817.7人から今週は8085.3人と8000人を越えている。猪口氏は「陽性率の増加はまだ分析が進んでいないが、きちんと検査が届いてるのかも心配だし、それ以外の要素もあるのではないかと分析していくことが大事」だと語った。 「#7119」における発熱等相談件数(7日間平均)も「大きく動いた」(大曲氏)。これは感染拡大の予兆を早期につかむための指標だが、前週の60.1件から67.9件に増加。都が10月末に設置した「発熱相談センター」への相談件数(同)も約1004件(12月2日時点)から約1543件(12月27 日時点)と約1.5倍増えている。 今週のモニタリング会議では、7つの指標すべてが悪化した。