大阪・松井知事と吉村市長が会見 「クロス選」出馬(全文4)選挙に魔法のつえはない
知事・市長入れ替えのメリットは?
毎日新聞:それとあと2点、松井知事と吉村市長が入れ替わって立候補することで、費用だったりとか府市一体でやってきたという、デメリットは少ないというお話だったんですが、逆に入れ替えることへのメリットっていうのは何かあるのかというふうなことと、あと1点、先ほど吉村市長が公明党と戦うということでお話があったと思うんですが、統一地方選の選挙戦術として対公明というのが中心になってくるんでしょうか。その辺りのお考えをお聞かせください。 松井:目に見えたメリットというのは、もう選挙経費が10億単位で圧縮されると。これはメリットだと思いますよ。これ税金で賄うわけなので。だから橋下さんが知事になったときは、知事、市長もばらばらでした。要は毎年統一地方選挙の年に府議会、市議会の選挙があって、秋に市長選挙があって、年をまたいで2月に知事選挙があると。要は大規模選挙を3回やっていた。これ、今度1回になるわけですよ。4年に一度。これはもう完全なメリットだと思いますけどね。これは大阪府知事選挙、市長選挙合わせたら十数億円規模の経費を抑えることになるんじゃないかなと思います。 あとはわれわれが入れ替わったところで、今まで仕事はほぼ一緒に、お互いやっていることは理解しながら進めてきましたから、府市一体で。デメリットはないと。それからやっぱり選挙が注目をされるということで、これはやっぱり民主主義の拡充にはなるんじゃないかなと思います。やっぱり要は投票率を上げていくということは、これは選挙というものに興味と関心を持ってくれるというのは、民主主義が拡充されるということだと思います。 吉村:どこかの報道で出ていましたけども、秋のダブル選挙、このままいけば普通に、当然あるわけです。それで掛かる費用は24億円というふうにいわれていますが、それがなくなるということです。今回統一選と合わせることで、大阪市でもちょっと調べたんですけども、普通にやれば大阪市で掛かる選挙費用、これはだいたい12億円ぐらいです。今回、統一選挙に合わせることで8億円ぐらいで済みます。つまり4億円ぐらいは純粋に税が浮くということになります。おそらくこれは同じ計算すれば大阪府でも9億円から10億円ぐらいは浮いてくる、10億から15億円ぐらいは税金として純粋に浮いてくるというのが非常に大きなまずメリットだと思います。 もう1つが、統一選というのはもともと知事、市長、市議、府議というのは統一でやるのが本来あるべき姿で、実際そうだったんです、昔。要は中馬市長が亡くなられるまでは、知事、市長、市議、府議もずっと一緒にやってきたんです。それが中馬市長が亡くなられて、昭和50年から、亡くなられたのは47年ですけども、50年の選挙からもう知事、市議会、府議会だけが1つになって、市長選挙はずれ始めた。そして2000年から横山ノック知事が辞任されて、そこで知事選挙もずれた。そこで知事、市長がずれて市議、府議だけが残っているという形になりましたから、本来統一選というのは知事、市長、市議、府議というのは一緒にやるのが筋だし、本質の考え方なんです。その原則に戻ったというのは、僕は非常にこれはいいことなんじゃないかなと思っています。 よくなんか、いや、そんな一挙に選挙をやるのはおかしいって言うけども、もともと統一選挙というのはそうだったわけです。その本来あるべき姿に戻したというのは大きなメリットだと思います。今後もし僕や知事に何かない限りは、このままずっと今後も、今回は十何億円、単年度で浮きましたけども、次の選挙のときだって、特に何もなければ同じ統一選挙になっていくわけですから、選挙費用は毎回毎回浮いてくるし、そこで統一選のあるべき姿に戻っているというので、本来あるべき姿に戻ったというふうに思っています。 毎日新聞:あと選挙戦略、対公明というのを中心に。 松井:これ、われわれ市議会、府議会のメンバーは、公明党さんだけと戦っているわけじゃなくて、自民党、立憲、共産、みんな戦っているわけですよ。だからその、相手側がおかしいよね。対維新だけというのは。よく考えたら横も戦っているんだから。自民党の議員も公明党や立憲党、戦っているわけでしょう、大阪市会議員なんで、みんな。共産党とも。それは政治信条・理念が違うから戦っていて、政策も違うから戦っているけど、政策も違う、政治理念・信条全部違って、まさに横で戦っているけど、こっち側だけはみんな一緒で、そっちが側のほうがおかしいんやろうね、たぶん。そう思います。 司会:よろしいでしょうか。続きまして。こちらはないですね。 【書き起こし】大阪・松井知事と吉村市長が会見 「クロス選」へ 全文5に続く