50歳から気をつけたい「帯状疱疹」ワクチン接種をどう考える?防ぎ方は?
新型コロナにかかった人は、帯状疱疹になりやすい。発症リスクが上がる50歳以降は、帯状疱疹ワクチンという選択肢を考えてみては?
「帯状疱疹は予防するメリットが高い病気です。予防法としては帯状疱疹ワクチン接種をおすすめします。 少なくとも片頭痛や群発頭痛を何度も起こしている人は、帯状疱疹への抗体価を測定し、有効な値でなければ帯状疱疹ワクチンを検討してみましょう(下コラム3参照)。 まずは医師に相談して、血液検査で抗体価を測定してみてください」(清水先生) 《Column 3》 ●帯状疱疹ワクチンは片頭痛や群発頭痛の発症予防にもなる! 「帯状疱疹ワクチンを接種した群発頭痛の患者94人を追跡調査したところ、36カ月後、71%の人に頭痛発作が起きていませんでした。54カ月後には99%の人に頭痛症状の改善が見られたのです。 さらに重症の片頭痛の予兆症状である頭皮や顔面に起こるピリピリした違和感(アロディニア)も、月経時など免疫力が低下する際に、帯状疱疹ウイルスが活性化して起こる可能性が判明。つまり帯状疱疹ワクチンは群発頭痛や重症の片頭痛の発症予防にもなるのです」 出典/平成10年度 厚労科研費「群発頭痛の誘発および増悪と三叉神経あるいは後頭神経領域の潜在性帯状疱疹ウイルスとの関連性の検討」 【教えてくれたのは】 清水俊彦さん 東京女子医科大学脳神経外科頭痛外来客員教授 医学博士。獨協医科大学脳神経内科学臨床准教授(兼任)。日本脳神経外科学会専門医。『マンガでわかる 頭痛・めまい・耳鳴りの治し方』(新紀元社)ほか監修・著書多数 取材・原文/増田美加 1962年生まれ。女性医療ジャーナリスト。35年にわたり女性の医療、ヘルスケアを取材。自身が乳がんに罹患してからは、がん啓発活動を積極的に行う。著書に『もう我慢しない! おしもの悩み 40代からの女の選択』ほか イラスト/堀川理万子