子どもの発達障害を疑う前に…家族間の「コミュニケーション」を見直すべき理由
言外の意味をつかむ練習を
言葉にふくまれている意味をとらえる練習をさせましょう。 最初は簡単な会話ですが、徐々に理由や状況を正しくつけ加えるように言わせます。例えば、次のように進めます。 「おかし、食べたい」 ↓ 「おなかがすいた。おかし、ください」 ↓ 「夕飯まで時間がありますが、おなかがすきました。おかし、食べてもいいですか」 自分の言葉の背景や理由まできっちり言う練習をすることで、人が言うことの背景や理由を想像できるようになります。言葉にしない気持ちをくみとることができるようになるでしょう。
【コミュニケーション】家庭でも「あいまい言葉」を使わない
子どもに言ったはずなのに、「聞いてない」という返事。これは不注意かコミュニケーションの障害か「発達障害」を疑う前に、こころの脳が未発達の段階ではないかと、考えてみましょう。 <あいまい言葉は伝わらない> 前頭葉が未発達な段階では、「あれ」「ちゃんと」などの言葉は伝わりません。具体的に言うようにしましょう。 <言外の意味も全部伝える> 言いたいことが伝わらないのは、聞いていないか、聞いていても意味が通じていないかでしょう。聞いていないのは、テレビを見ているなど、こちらに注意が向けられていないときになにかを言ったからということが多いようです。「わかった」と返事をしても、じつは聞いたことを理解していません。こちらに注意を向けさせてから、言うようにします。 聞いていても意味が通じていないのは「ちゃんと」などのあいまい言葉を使ったからかもしれません。具体的に言いましょう。また、言外の意味まで言葉にして、フルセンテンスで伝えましょう。 <正確に伝えるには> 必要なことを子どもにわかるように正確に伝えるには、「ロジカルに」「フルセンテンスで」が基本です。 【フルセンテンスで】 「お風呂を見てきて」 ↓ 「お風呂をわかしているのだけれど、ふたをするのを忘れたかもしれない。ふたをしていなかったら、ふたをしてください」 【ロジカルに】 5W1Hを意識すると論理的に伝えることができる When いつ Where どこで Who だれが What なにを Why なぜ How どのように (例)「明日、お母さんは仕事で帰りが6時をすぎるから、あなたは、夕方6時までに、(家で、)お米をといでおいてください」