マネジャー数百人のボーナス回収を、シティ元行員が経営陣に書簡
シティの株価は年初来で25%上昇しているが、米国内の主な競合企業の多くには見劣りする。株価純資産倍率(PBR)が1倍を割れているのは米6大銀行のうちシティだけだ。
書簡では、外部のコンサルティング会社に支払う費用を少なくとも50%減らすことも求めている。1月の投資家向けプレゼンテーションによると、昨年はこの費用が3億ドルと、それぞれ7億ドルだった過去2年から既に減少していた。
シティは2021年終盤に「トランスフォーメーション・ボーナス・プログラム」を導入し、多くの幹部報酬を同社のリスク管理や統制、企業文化の改善と密接に連動させた。プログラムの対象は250人余りで、ボーナス目標額に対する支払額の割合は22年が94%、23年が80%だった。
年次株主総会向けの文書によると、マーク・メイソン最高財務責任者(CFO)とアナンド・セルバケサリ最高執行責任者(COO)は23年に通常のボーナスに加え、100万ドルずつ受け取っていた。
これまでの改善のペースに対する規制当局の不満を踏まえると、このような支払いは「正当化できない」と、グループは書簡で指摘。また、経営陣の業務は「重要な時期にあるシティに必要な独立した思考や経営執行力、戦略的方向転換といったことよりも、フレーザーCEOへの長期にわたる忠誠が反映されている」と批判した。
原題:Ex-Citigroup Bankers Urge Board to Claw Back Hundreds of Bonuses(抜粋)
--取材協力:Sridhar Natarajan.
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Todd Gillespie