プロレスとフォークソングで大阪・下町の商店街を元気に
プロレス・商店街 相性の良さ!?
プロレスとフォークソングで大阪・下町の商店街を元気に
大阪の下町にある商店街で、ときならぬプロレス大会が開かれ、買い物客らが度肝を抜かれながらも、迫力あふれるファイトを観戦していた。丁々発止の駆け引き、会場を飛び出しての場外乱闘など、プロレスらしい立体的展開は、通行人が行き交う商店街と相性がいいようだ。この日はプロレスの激しさとは対照的な心に染み入るフォークソングも、アーケードに響いた。 スタン・ハンセン 阪神百貨店トークショーで「ウィー」
選手が会場から飛び出し場外乱闘も
プロレス大会が開かれたのは、大阪市東成区の商店街。東西に長い今里や神路エリアの6商店街が共同開催する地域活性化イベント「100円商店街」の一環だ。100円商店街は参加各店がご自慢の商品やサービスを格安で提供するもので、ご当地では21回目を迎え定着している。 大会は「プロレスリングFREEDOMS」と「B168プロレス」が共催。空き店舗スペースを会場にして、マットプロレスを行うもので、観戦無料。マイクで観戦を呼びかけると、「えっ? プロレスやるの?」と驚きの空気が流れる中、徐々に観衆が集まってきた。 ゴングが鳴り、第1試合開始。安藤雅生選手と吉岡健二選手が丁々発止の駆け引きをしながら技をかけ合う。目の前での激闘は迫力十分だ。突然会場を飛び出した吉岡選手を追って、安藤選手も場外へ。想定外の展開に戸惑い逃げ回る観衆──というプロレス独特の場外乱闘も、多くの観衆にとっては初体験で、興奮気味に見守っている。
「子どもたちがプロレスから学んで成長してほしい」
両選手ともリングに戻って、決着を目指す。6分04秒、体固めで安藤選手が勝利。試合後安藤選手は「商店街で試合に臨むのを楽しみにしている。プロレス会場のコアなファンとは異なるお客さんの反応がとても新鮮で、子どもたちの笑顔や真剣な表情もうれしい」と話していた。 両団体とご当地商店街の『強力タッグ』は、プロレス大会のポスターから生まれた。近くの東成区民センターで開催するプロレス大会のプロモーションのため、団体が商店街に「ポスターを張らせて」と依頼したところ、商店街が快諾。併せて100円商店街への参加も決まり、回を重ねるうちにファンも増えてきた。商店街関係者は「日ごろプロレスを観戦する機会が少ない買い物客らに、商店街でプロレスにふれあってもらえると、地域の魅力向上につながる」と期待を寄せる。 団体関係者も「地域に根付いてプロレスを展開していきたい。子どもたちがプロレスからいろんなことを学んで成長してほしい」と意気込む。会場では、同区民センターで開催される大会のチラシなどが、配布されていた。