プロレスとフォークソングで大阪・下町の商店街を元気に
昭和の香り漂う今里を「フォークの今里」に
盛り上がりを見せたのは、プロレスだけではない。プロレス会場から商店街を少し東へ歩くと、ギターに合わせた歌声が響いてきた。今里フォークジャンボリーだ。70代フォークで地域を活性化させようと、フォークソングファンが集結。毎月第2土曜日、空き店舗スペースでライブ公演を開催するとともに、100円商店街にも参加してきた。
関係者は「昭和の香りが漂う商店街のある今里には、フォークソングがよく似合う。ジャズに熱心なまちがあるように、今里をフォークのまちとして定着させたい」と話す。フォークソングが機縁となって人の輪が広がり、地域再生に向けた多様なプロジェクトが進行する。9月24日、25日には地元から離れ、中央区の大阪城野外音楽堂で本格的なコンサートを開く。 長い行列ができたお好み焼き店。1枚100円のミニモダン焼きを、家族の分まで6枚購入した50代男性は、隣の城東区から自転車で遠征してきた。買い物はスーパーで済ませるため、商店街はあまり利用したことがないという。「この商店街も初めて来ましたが、懐かしい雰囲気が気に入りました。これから通ってみたい」と言い残して家路を急いだ。多様な展開が可能な商店街そのものが、細長いライブ会場かもしれない。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)