86歳・田村セツコが<若さと幸せは比例しない>と断言する理由。「若いときと年をとってからでは<孤独>の感じ方がまったく違って…」
◆年をとったら孤独に強くなる 逆に年をとったら、「昔はあんなに綺麗だったのに、白髪のおばあさんになっちゃって。さみしいでしょうね、ひとり暮らしだなんて」と、よその人に思われても、本人はそうでもないわけです。 青春時代とは真逆で、いっぱい経験を積んで、嬉しいこともたのしいことも悲しいことも苦しいこともいろいろ経験を積んでるから、年寄りは免疫力がついています。 免疫力をつけているから心の中に蓄えがあるの。余裕があるから若いときのような甘えがないんですね。 人にどう思ってもらいたいとか、ああ言ってほしいとか、どうしてほしいとか、かわいがられたいとか、もうちょっと褒めてほしいとか、若いときは思ったりするでしょう? 大人になったらそういう時期は過ぎてるから、他人にあまり期待しません。 他人にあまり媚びない、期待しない、甘えないから、年をとったら孤独に強くなる。 それは年をとって初めてわかったことですね。頭の中で想像したり考えたりしたのとまったく違います。
◆孤独の感じ方 経験を積んだ、その実感っていうのは、とても不思議なことです。 若いときと年をとってからの孤独の感じ方の違いって、本当に不思議です。 解放感と自由なふんわり感。 それと、ちょっぴりお洒落なハードボイルド感。 今悩んでいるあなたにも、いつか解放されるときがくるって、信じていただければいいなと思います。お楽しみに。 ※本稿は、『[ミラクル新書版]孤独ぎらいのひとり好き』(興陽館)の一部を再編集したものです。
田村セツコ
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