元人気Mリーガーが悩んだSNS誹謗中傷「思い出すと涙が出てくる…つらかったです」 丸山奏子が今明かす“戦力外通告”までのプレッシャー
「いまでも思い出すと涙が出てくるくらい、本当につらかった」
――2年目以降、赤坂ドリブンズでは村上プロが教育係となり、さらにMリーグの解説も務めている河野直也プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会)の指導で基本を見つめ直したと伺いました。3年目には、レギュラーシーズンをプラスの成績で終えています。一方で、シーズンごとの出場試合数は10、10、12、12と伸び悩みました。ドラフト指名時の「育成枠」という言葉がひとり歩きしていた印象もありますが、そのあたりはいかがでしょうか。 丸山 徐々に成長はできていたと思います。ただ、自分が出た試合でも、「他の人が出ていたらもうちょっといい結果で終わったんじゃないか」というのをずっと引きずりながらやっていたので……。結果が出ても出なくても、「新しい学びがあったからOK」と思えていたらよかったんですけど、「まだまだこんなにわかっていないんだ。ほんとダメだな」みたいなネガティブ思考が拭えなくて。それで負のループにハマっていった気がします。 ――Mリーグは視聴者数も多く、注目度の高さゆえに辛辣な批判や誹謗中傷を浴びることも少なくなかったと思います。丸山プロの場合、「なぜ丸山を出さないのか?」「なぜ丸山を出すのか?」という双方の声があり、なお苦しかったのではと思うのですが……。 丸山 もう食らってましたよ、しっかりと。まったく気にしない選手もいると思うんですけど、私はいろんな言葉をもろに受け止めてしまった(笑)。「チームに勝ってほしいから実績がある人を使ってほしい」という声も、「応援している人に出てほしい」という声も、どちらも「そりゃそうだよね」と思うんですよね。どこに対しても「本当にごめんなさい」という気持ちでいっぱいになって……。いまでも思い出すと涙が出てくるくらい、本当につらかったです。
赤坂ドリブンズ“契約終了”を告げられた日
――4年目のシーズンを終えて越山剛監督から契約終了を告げられたとき、「ふわっと安堵の気持ちが湧いた」とご著書で明かしていました。あらためて、その日のことを振り返っていただけますか。 丸山 監督との一対一の面談の席で、「単刀直入にお伝えします。契約終了とさせてもらいます」と告げられました。そもそもドリブンズは2年連続レギュラーシーズンで敗退して、規定でメンバーを最低1名入れ替えなければいけない(結果的に丸山プロと村上プロの2名が契約終了)ので、「クビになるなら私だろうな」という予感はずっと心の中にありました。私自身、いい結果を出せていませんでしたし、チームメイトの3人のことをすごく尊敬していたので、もし仮に自分が残って誰かが去る形になったら、たぶん耐えられなかった。だからホッとしたというのはあると思います。 ――事実上のクビを宣告され、まとまった収入と「Mリーガー」という肩書きを同時に失うことになりました。生活面での不安はありましたか。<インタビュー後編に続く> (撮影=杉山拓也)
(「Number Ex」曹宇鉉 = 文)
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