「寝る前にどうしても食べたい」「食後のうたた寝」は脳の機能低下の証拠かも。専門医提案<血糖値の乱高下>を防ぐ食事のとり方
◆晩ご飯や晩酌の後にちょっと寝てしまう人 食べ過ぎや糖の摂り過ぎなどの生活習慣によりインスリン抵抗性が発生すると、血糖値が急激に上がり、そのあと急激に下がる「血糖値スパイク」が起こりやすくなります。 このときよく見られる症状が「食べると眠くなる」というものです。 夕飯や晩酌のあと、軽くうたた寝をするのは至福のひとときであるとはいえ、そこで寝てしまうと夜になっていざ寝ようとしたときに目が冴えて眠れなくなってしまいます。 これが原因となって「眠れない」「寝酒をする」という悪循環にはまっている人も、多いのではないでしょうか。 食後のうたた寝が習慣になってくるのは、多くは中年以降です。 歳を取るほどに、少しずつインスリンの効きが悪くなり、食後の高血糖が起こりやすくなっている可能性があります。 眠くなっているということは、脳の働きが悪くなっているということです。 働き盛りの中年であれば、仕事のパフォーマンスにも直結する大問題です。 食事の際はおかずから食べ、お米やパン、麺類は最後にする、炭水化物は控えめにする、よく噛んでゆっくり食べる、食べてから軽く運動するなどにして、血糖値が急激に上がらないように工夫をしましょう。 糖尿病になっていなければ、インスリン抵抗性は改善できる可能性があります。 そうすれば、血糖値が上がりにくくなり眠気を感じずに活動できるようになります。 ※本稿は、『ボケたくなければ「寝る前3時間は食べない」から始めよう 認知症診療医に教わる最強の生活習慣』(世界文化社)の一部を再編集したものです。
今野裕之