JO1のメンバーと制作チームが語る、8TH SINGLE『HITCHHIKER』のすべて、表現への想い
8TH SINGLE『HITCHHIKER』は新章突入の証
―続いて、作品についても訊かせてください。3RD ALBUM『EQUINOX』でJO1の第3章が完結し、8TH SINGLE『HITCHHIKER』から新章突入となりますが、第4章はどのようなコンセプトで進んでいくのでしょうか。 川尻:ライブです。 與那城:「ライブ感を主体にして、みんなで楽しめる」っていうのが、第4章のコンセプト。 河野:プロデューサーさんもこの前、「JO1はライブがすごいから」って言ってくれました。 川尻:「JO1の強みはライブだから」ってね。 河野:それが、すごく嬉しかったんです。正直なところ、僕たちはずっと自分たちの強みを答えられなかった。強みを探すというより、ただ頑張る3、4年間だったので。今はちょっとだけ「俺たちの強みはライブなのかも」って思っていますね。 ―“僕たち”ということは、河野さんだけでなくJO1全体として「強みはなんだろう」と感じていたと。 與那城:そうですね。「群舞が強み」とか「個性が豊か」と言ってはいたんですけど、心のどこかでは「何か足りないな」と感じていて。僕ら以外にも、群舞や個性を強みとしているグループはあるだろうし、心の底から120%で「JO1の強みです」と言えるものがなかった。そのなかで、少しずつ言えるようになってきたのが、ライブなんです。 川尻:以前は、人によって違う視点から強みを答えていたように思います。でも今だったら、みんなが共通して「ライブが強み」っていうだろうなっていうのはありますね。 與那城:だからこそ、もっともっと経験を積んで、もっといいライブができるようになっていけたらいいなと思っています。 ―そういった現状のなかで、なぜファンクを基調とした1枚になったのでしょうか。 與那城:盛り上がりソングが、僕たちにはあまりなくて。カッコイイとかクール系な曲が多いんですよ。「Trigger」のようにゴチゴチに決める曲も少なかったし。だからこそ、みんなで楽しめるファンキーな楽曲になりました。 川尻:生楽器っぽさも強くなっています。 河野:僕たちのライブは、生バンドなので。ファンクはギターサウンドもすごく特徴的だし、生バンドでやりたい楽曲ばかりです。 ―リード曲の「Love seeker」は、どのような楽曲でしょうか。 川尻:ファンクを基調とした、リズムが立つような曲ですし、シングルのコンセプトも“愛を探して旅立つ HITCHHIKER”なので、シングルを象徴する1曲かなと思っています。 ―印象的な振り付けもありますか。 河野:あります! 與那城:サビの“Luv Luv Luv Luv Luv”。 河野:もうラブしまくってるという。 與那城:“Luv Luv Luv Luv Luv”でバキューンってするんです。 河野:小演技みたいな振り付けもあるよね。 與那城:めっちゃやった~! 小演技したね。 河野:演技をやっているメンバーもいるので、それが活きてるんじゃないかな。 與那城:ぜひ“叫べ Love”のところの拓実の表情を見て欲しいですね。 河野:たしかに。あそこの拓実、表情いいよね。 ―歌うときに、何か意識したことはありますか。 與那城:それでいったら、拓実じゃない? 物凄く遊ぶんですよ。わざとめちゃくちゃ崩して歌うというか。実際は“Yeah catch my love”だけど、“ウワアアア”って聴こえる感じにしてて、それがファンキーさに繋がってますね。拓実は、ファンクとか得意そう。 川尻:得意だね。 河野:「HAPPY UNBIRTHDAY」もファンクだし、まさに。 川尻:拓実は、そういう気質なんやろな。 與那城:聴いていて歌いたくなるというか、ノリがいいっていう意味では、拓実に限らずメンバー全員がわかってきた感じがしますね。そこをみんなに聴いてもらいたい。 川尻:せっかくだから、ボーカルの2人にも聞きたいな。 與那城:ファンクについて? 川尻:そう。俺の体感としてこれまでのJO1の曲で「Love seeker」に一番近いのは、「Move The Soul」だと思ったのよ。いろんなところに“っ”がついてるみたいな。それが俺のなかのファンクなのかなと思って、“さっけっべ/ラッブ”みたいに歌うように意識したんだけど。 與那城:なるほどね。 川尻:「こういう曲のときは、こんな感じを意識してる」とか「これに気をつけながら歌ってる」とか。勉強させてもらってもいいですか。 河野:ファンクはな~。トゥクトゥクドゥクトゥク、トゥクトゥクドゥクトゥク。これ。 川尻:へ? 河野:他にも16符を感じるジャンルってあると思うんですけど、このトゥクトゥクドゥクトゥクをレコーディング中も感じるというか。録るのは一瞬だけど、その前後で「アオッ!」とか言って、上がりながら曲に入る。 與那城:むずいね~。 河野:ダダダダダダダダじゃ、アカンやん。もう「アオッ!」ってなっとかないと。 ―単純な16符を感じているだけではダメだと。 河野:そうなんですよ。ファンクの16符を感じないと。 川尻:リーダーは ファンクを歌うときのコツとか気を付けてることとかある? やっぱりバラードとは歌い方もアティチュードも違うじゃん。 與那城:たしかに。なんだろうな……。歌えちゃうんですよね(笑)。 川尻:かっけえ! 與那城:なんなんですかね(笑)。ダンスでいうさ、曲を聴いたら体が勝手に乗る感覚みたいなのが、声に出る感じ? 体が乗らないと歌えないというか。蓮だったら、絶対にビートがズレないんですよ。これ、めちゃくちゃすごくて。逆に俺とか純喜は、それができない。たぶん自分流に解釈して、今までの歌いかたのなかから「自分にとってのファンク」を探して、混ぜて歌ってるんだよね。 川尻:へー! 與那城:蓮は、めっちゃ理論的なんです。ダンスも歌も「こうやって声を出せば、この声が出る」ってあると思うんですけど、僕たちはイメージで歌ってるからそれを伝えるのが、すごく難しいですよね。 河野:正確さが出た蓮くんの歌いかたは、JO1のキーだよ。 川尻:でも、俺はバラードがめっちゃ苦手なんですよ。 河野:感情を論理的に解釈してやっちゃうから。 川尻:そうそうそう。この流れのこの言葉は、たぶんさっきよりも寂しいから、ちょっと引いて歌おうってする感じ。 河野:なるほど~。それはそれで、逆のエモさがあると思うけどね。感情を感情のままでいくか、1回紙に書いてやるかの違いというだけで。 與那城:僕らは感情を歌に乗せて歌ってるけど、蓮は歌を歌として歌ってるんですよね。めちゃくちゃ論理的。正確性でいえば、めちゃくちゃ上手い。16ビートを刻む曲とか、本当に上手いもん。 川尻:本当にボーカリストなんですよ、ふたりは特に。だから、いろいろ教えてほしいんですけどね。 與那城:『THE FIRST TAKE』で「Move The Soul」を撮ったときも、歌い方の違いが如実に出てたもんね。拍感をしっかり取る人と楽しい感じで歌う人と。 ―几帳面にビートを感じる人もいれば、大枠の流れを感じる人もいると。 與那城:本当にそうですね。 河野:俺らはアバウトな感じ。ボーカルの先生も2種類の人がいるって言っていました。ハッキリとグッグッと歌っていくOfficial髭男dismさんは蓮くんタイプですし、ふぁーふぁーっとなる感じの藤井風さんは俺たちと同じタイプ。どっちも違った良さがあるんですけど、教えることはできません(笑)。 與那城:ジャンルが違います、と。 川尻:「俺やったら、こういう感じでする」とか「俺やったら、ここはこうせんな」とか。「蓮は別にそれでいいと思うけど、俺やったらこうだな」みたいな意見を聞きたいの。 與那城:なるほどね~。 川尻:ずっと前から言ってるじゃん(笑)。 與那城:今の説明は、わかりやすかったよね? 河野:それを言ってくださいよ~。それならいいます。 川尻:ダンスについて、めっちゃ聞いてくるくせに(笑)。 河野:それは、聞きますよ。 川尻:ズルやん!(笑)。