JO1のメンバーと制作チームが語る、8TH SINGLE『HITCHHIKER』のすべて、表現への想い
パフォーマンスの変化について
―4年間のパフォーマンスの変化についても、お伺いさせてください。先ほど川尻さんから「音楽を目で観る時代だから、揃えることを意識していた」といった旨のお話がありましたが、最近のJO1は徹底した群舞に固執しなくなりましたよね。 與那城:群舞を売りにしていた時期もあったんですけど、面白みがないと感じることも。いざライブでやってみると揃ってはいるし、すごいはすごいんですけど、ライブって楽しいから来るわけじゃないですか。自分が「また来たい」って思えるものにするには、群舞だけじゃ足りないと思って。 河野:僕たちも揃えることをやめたわけではないんですよ。 川尻:効果的に使える瞬間のために、しない瞬間を作っているというか。湧く瞬間のために、揃える瞬間を作るみたいな。デビューしてからの4年間でいろんな曲をやって、いろんなステージに立って、いろんな経験をさせていただいたからこそ、武器の持ち替えができるようになりました。戦いかたの変化なのかな。 與那城:柔軟になったよね。そのほうが、イキイキとできるメンバーもいるし。揃えることに重きを置いて、縛っていた側面もあったので、今はいろんな魅せかたを試したいなと思っています。 ―この4年間でボーカルもスキルアップしていると思うのですが、それはダンスに柔軟性が出たことも関係していますか。 川尻:俺は、ただ慣れだと思う。 與那城:たしかに、それはあるかも。 川尻:正直、踊りながら歌うって、めっちゃムズイなって体感したんですよ。 與那城:最初の頃は、ずっと言ってたもんね。ダンスをやっていたから、余計に感じたんだろうし。 川尻:今でも全然完璧じゃないんですけどね。でも、それぞれバランスやコツが少しずつ見えてきたのかなって。 與那城:ひとりひとりがいい具合を自分で見つけ出してきたからこそ、歌いかたも変わってきたのはあります。そこから、みんな伸びたんじゃないですかね。最初って、何もわからないから何事も100でやるんですけど、歌もダンスもそれでは無理なこともあるので。みんな、それなりに練習もしていますしね。「もっと上手くなりたい」や「もっと歌いたい」といった気持ちに、徐々に実力が追いついてきた感じです。 河野:本当に、11人全員自我が強いし、主人公は自分だと思っているので。「自分のパートで爪痕を残そう」みたいな感覚をみんな持ってるから、パフォーマンスを観ていて「やるやん!」ってなる瞬間もいっぱいあるんですよ。それは、個々の努力の成果だなって思いますね。 與那城:11人もいるから、11パートあるわけじゃないですか。自分が魅せられる時間は短いので、そこで一発かます能力がついたんだと思います。1フレーズに対しての気持ちも上がってきたのかなって。 河野:俺らって、全員で歌を練習することがないんですよ。個人レッスンを受けたり、踊りながら歌ったりっていうスタイルなので、個々が魅せたいものを魅せてる感じで。 川尻:俺は昔から「純喜が仕切ってまとめて」って言ってるんですけど、なかなか難しくて。 河野:歌って決められてやるものじゃないし、歌いかたに正解がないから、あまり言いたくないっていうのは、ずっと思っていて。一応、ボーカルリーダーなので、何か気になったら言おうとはするんですけど、あまり口出ししたくないのが本音。その人が歌いたいように歌うのが正解だと思うし、JO1はみんな「こうしたい」っていうのを持ってやっているから、何も思わないですね。だからこそ、ボーカルに関しては、全員がやりたいように成長していっている感覚があります。