全米OPを制したデシャンボーの飛ばし力は、地面反力を活用する左足にあり。アマでもできる!
地面反力のポイントは左足を踏み込むタイミング
屈指の飛距離を誇ることで知られるデシャンボーだが、もともとは方向性を重視するスイングをしていた。 そのスイング改革は2014年にゴルフバイオメカニクスの権威、ヤン・フー・クォン教授の研究室でスイング分析を受け、地面反力の数値をもとにスイングに関する指導を受けたことから始まる。 クォン教授の研究室にいたクリス・コモの指導により、地面反力を使った飛距離アップを実現して、最初の全米オープンのタイトルを手にした。 飛距離アップに関しては肉体改造ばかりが注目されるが、スイングを大幅に変えて飛距離を伸ばしていることを忘れてはいけない。 地面反力をスイングに生かすには、左足を踏み込んだ後、地面から受けた力が上に向かう「抜重」が欠かせない。しかし、アマチュアゴルファーの多くは左足に体重をかけて地面を押し続けたままボールを打っている人が多い。 その原因は左足を踏み込むタイミングが遅いためだ。 左足を踏み込み始める適切なタイミングは、バックスイングで左腕が地面と平行になったあたり。早めに感じるかもしれないが、このタイミングで左足を踏み込むことで、惰性で上がる腕がトップの位置に達したときに切り返すことができるようになる。 左足を踏み込むタイミングをうまくつかめない人は、ヒールアップを意識してみてほしい。 バックスイングで左足のかかとを上げて、ダウンスイングでかかとを下ろしながら左足を踏み込みタイミングをつかむようにするといいだろう。 かかとの上げ下げを使って、左足を踏み込むタイミングをマスターできれば、アマチュアゴルファーでも地面反力を使った力強いスイングができるようになるはずだ。
TEXT=吉田洋一郎