センバツ2023 きょう3回戦 龍谷大平安 沖縄合宿、勝利の原動力 /京都
◇残寒期に調整進み春の戦績上昇 第95回記念選抜高校野球大会に出場している龍谷大平安は、第9日第4試合(28日午後4時開始予定)の3回戦で、昨夏の覇者・仙台育英(宮城)と対戦する。21日の2回戦では、長崎日大(長崎)との競り合いを制し、センバツ43個目の白星を挙げた龍谷大平安。春の成績も上向いてきているのには、沖縄合宿が好影響を与えているという。 龍谷大平安のセンバツでの通算成績は、43勝40敗1分け、勝率5割1分8厘(優勝1回)。全国最多を更新している出場回数の42を上回ったが、夏の甲子園での出場34回、61勝31敗、勝率6割6分3厘(優勝3回)と比べると、やや見劣りする感は否めない。 特に原田英彦監督が就任する以前に出場した31回のセンバツは、24勝31敗と大きく負け越し、最高成績もベスト4止まりだった。練習環境が十分整っていなかった時代、京都の底冷えに悩まされ、大会に向けてコンディション調整が難しかったのかもしれない。 原田監督が就任した1993年以降のセンバツは、17年ぶりに出場した97年に川口知哉投手(現コーチ)を擁してベスト8。以後は比較的順調に勝ち数を伸ばし、初優勝を果たした2014年の5勝を含め、19勝9敗1分けとなっている。 センバツの成績が劇的に上向いた理由について原田監督は、98年からほぼ毎年、3月上旬に1週間ほど行っている沖縄合宿を要因に挙げる。 温暖な地で現地のチームと多くの練習試合をこなし、調整ペースを上げるが、原田監督は「以前は試合開始5分前に到着してきて、『大丈夫か』と思わせるおおらかなチームもあった」と笑う。そして「我喜屋優さんが帰ってきてからは、沖縄全体のレベルが上がった」といい、長らく社会人野球で活躍し、2007年に母校・興南の監督に就任、10年には春夏連覇を達成した我喜屋さんの功績を強調する。 今回のセンバツ前も沖縄で合宿を行い、5日間で9試合という強行日程をこなした。特に桑江駿成(3年)、岩井聖(3年)両投手の調整が進み、初戦勝利の原動力となった。仙台育英と相対する3回戦は、「原田時代」に入って8回目のセンバツベスト8がかかる。【矢倉健次】 ……………………………………………………………………………………………………… ◇原田監督就任後の龍谷大平安のセンバツ成績 年 大会 勝敗 1997(69) ○○● ベスト8 99(71) ○○● ベスト8 2002(74) ● 1回戦敗退 03(75) ○○● ベスト8 08(80) ○△○● ベスト8 13(85) ● 2回戦敗退 14(86) ○○○○○ 優勝 15(87) ● 1回戦敗退 16(88) ○○○● ベスト4 19(91) ○○● ベスト8 23(95) ○ ? ◇今大会の主な出場校の過去のセンバツ成績(勝ち数順、27日現在) 試 勝 敗 分 勝率 V 東邦(31) 84 58 25 1 .699 5 龍谷大平安(42) 84 43 40 1 .518 1 広陵(26) 63 41 22 1 .651 3 高松商(28) 63 37 26 0 .587 2 報徳学園(22) 52 33 19 0 .635 2 大阪桐蔭(14) 40 32 8 0 .800 4 智弁和歌山(15) 40 27 13 0 .675 1 ※丸数字は出場回数、Vは優勝回数 〔京都版〕