【東日本実業団駅伝】5連勝を目指す富士通にHonda、GMOを加えた3強の争いか SUBARU、ロジスティード、Kaoにもチャンス 前日区間エントリー発表
流れを左右しそうなのは最長区間の3区に起用された新人、久保田徹(23、大東大卒)の走りだろう。10000mの自己記録の28分03秒60は、スピード化が著しい今の長距離界では目立たないが、前回3区区間4位の丹所健(23)が直前になって脚の不安が生じ、小川監督は「淡々と走るのが得意なので、思い切って起用してみよう」と決断した。 「プレッシャーがかかる一番キツい区間で、どう走るかを見てみたい。ここで走れればニューイヤー駅伝の戦力になるかな、という期待があります」 続く4区がパリ五輪マラソン代表の小山直城(28)で、3区で何かあっても挽回できる区間配置にした。そして最短区間の5区にも新人ながら、全日本実業団陸上1500m優勝の中野翔太(23)を起用。6区の川瀬翔矢(26)は安定した実績はないものの、23年のニューイヤー駅伝3区で区間6位。今回快走すれば、ニューイヤー駅伝で戦力としての目処が立つ。そしてアンカーの7区に、マラソンで2時間7分台を3回出している木村慎(30)を据えた。23年ニューイヤー駅伝でも7区区間2位と好走し、優勝のテープを切った選手だ。 「この大会は4、5区で抜け出したチームが優勝していますが、ウチがそうしようと思ったら違うオーダーを組みました。ウチはなんとか4、5区は食らいついて行って最後に、というイメージです」 Hondaの東日本実業団駅伝での狙いは大きく2つある。「誰がニューイヤー駅伝で通用するか」を見極めることが1番の目的だ。それでも優勝争いをするつもりで臨む。 「このメンバーで優勝争いができないと、ニューイヤー駅伝でトヨタ自動車さんや旭化成さんには勝てません」 ニューイヤー駅伝を見据えつつ、その中でも強さを発揮するHondaの走りが見られそうだ。 ■「愛されるチームになるため1区から調子の良い順に」とGMO・伊藤新監督 富士通、Hondaに対抗できるメンバーで臨むのがGMOインターネットグループだ。9月28日の絆挑戦記録会5000mで13分36秒38と、チームトップの吉田祐也(27)に1区を託す。インターナショナル区間の2区は5000m12分45秒71と世界トップレベルの記録を持ち、23年世界陸上ブダペスト5000m銅メダルのジャコブ・クロップ(23)。10000m元日本記録保持者の村山紘太(31)を3区に起用した。