コロナ前から冷凍食品自動販売機を考案、2年間で8000台販売した「ど冷えもん」広報部にあれこれ聞いてみた
顧客が新たなビジネスを生み出していく
──こういったブームは2年間で起きた出来事なんですね……。これは狙って起こしたことですか? サンデンRS広報部:いえ、お客様からの自然なニーズの高まりで起こったことです。 ──お客さんがど冷えもんを見て、何ができるかなとアイデアを考えているわけですね。 サンデンRS広報部:おっしゃる通りです。 ──ビジネスマンにそれほどまでのインスピレーションを与えているど冷えもんはすごいと思います。 サンデンRS広報部:中でも面白い使い方だなと思ったのは、ど冷えもんで肉ガチャができるようにした事例です。 ──肉ガチャとは一体何ですか?
サンデンRS広報部:ど冷えもんは、さまざまな形状の商品をラインナップできる冷凍食品自動販売機なんですが、価格帯の異なる肉をランダムに入れることで、ガチャの要素を追加した使い方です。 ──お客さん主導で、何か面白いことをやりたい気持ちが生まれることはいいですね。
ど冷えもんの可能性
──実際にど冷えもんを導入された方からはどのような声があるんですか? サンデンRS広報部:ど冷えもんの機能として、購入された商品と購入時間帯がわかるようになっているんですが、「こんな時間にこの商品を買ってくれてるなんて思いもよらなかった」などの感想をよくいただきます。 ──ちなみにそれはどういった時間だったんでしょう? サンデンRS広報部:お店が閉店した後の夜中3時に商品がよく売れているなどですね。 ──それは想像できないです。 サンデンRS広報部:閉店後や週末に買っている方が多いようで。飲食店としては予想外の消費動向だそうです。 ──販売記録が残ることで、新しい気づきを得られるのでしょうね。 サンデンRS広報部:ど冷えもんでテストマーケティングを行うケースも増えてきています。実際にお店を出そうとすると、2,000万円以上かかることもありますので。 店舗を出そうか検討している段階で、事前にど冷えもんで商品を販売してみるといったケースです。 ──これまでとは違うデータが手に入ることが刺激になっているんですね。 サンデンRS広報部:「自分ではこれが売れると思ったけど、実際にやってみると全く違った商品が売れる」ケースもあります。「なんでこれが売れるのか、研究しないと」と、新たなマーケティングがスタートしているようです。 ──単に売るだけではなく、新たなビジネスの可能性を広げていることがすごいです。