残暑の身体にしみわたる、絶対飲むべき地中海の「島ワイン」4選!
浅妻 :実はこれ、自称ロゼワイン推進委員を名乗る、ロゼ好きの仕事仲間お薦めの1本。君嶋屋さんで扱っているもので、その知り合い曰く、君嶋屋さんは昔からコルス(注:イタリア語ではコルシカ島)に力を入れてるとか。 そしてこの1本は、若干クセありと聞いています。コルス島北西部、海抜200~400メートルにブドウ畑があって、降水量が少なく、強い日差しと風で畑の土はいつも乾いているそう。コルスの果樹園と言われるエリアだそうで、君嶋屋さんのページには「このロゼは地中海のサンセットを連想させる」とあります。 カナイ :では早速。むむ。ちょっと還元香かもっていう、なんかあれかな、1回ぐるって回すといい感じになるかも......。 浅妻 :うん、うちに秘めたミネラルがありそうなんだけど、それがくっと出てこないの。ナチュラルな造りだから、ご機嫌に左右されているのかも? まりモグ :この連載でも最初の頃にあった、自然派で還元がほんとに強い時の、あれですかね。しかし、ロゼ頼んでこれ出てきたらちょっとびっくりはするかも。いわゆるロゼに期待する要素はあまりないというか、するっと飲むより、腰を据えちゃう感じ? カナイ :こっちも10分後に期待ですかね。
カナイ :次は、僕の好きな1本です。ネクストピノの方向性も狙ってるのかな、というエトナロッソ。ネッビオーロっぽくもあり。実際は、ネレッロ・マスカレーゼと、ネレッロ・カップッチョっていうエトナの品種です。(注:ネクストピノ......現在、気候変動や世界的な需要の高まりでブルゴーニュのピノ・ノワールの値段がどんどんと高騰しており、ピノ・ノワールに次ぐエレガントな淡い赤ワイン品種が注目を浴びている) まりモグ :(グラスに顔を近づけて)あ、もうスパイスが。 カナイ :本当、甘草とか。あと、たまに八角の香りがする時が。 浅妻 :うん、漢方っぽいと感じる。そして飲み物というよりお料理っぽいというか。 カナイ :ワイン評論家のジェームズ・サックリングもトルナトーレがすごい好きらしくて。今度日本で初開催される彼のテイスティングイベントでこの生産者も呼ぶって言ってました。 浅妻 :きめ細かいタンニンが口に残る感じがすごいです。ピノっぽさというか高貴さって言うとちょっと違うかもだけど、とてもおいしい。 まりモグ :そう、タンニンは印象的。でも本当に、緻密ですよね。ちょっとネッビオーロっぽいかな。 カナイ :これで確か4600円ぐらいなんです。もう1個上のランクもあるんですけど、それはネレッロ・マスカレーゼ100%でもっとエレガント系になってきます。 浅妻 :多分、ステーキとかと食べたら、脂をスッと、拭ってくれそうな気がします。強いワインで抑え込む感じではなく、スッと。そうしたら3人であっという間に瓶が空になりそうかも。 まりモグ :チーズとかもいけそう。油っぽいやつと合いそうですね。 カナイ :ちょっと上に油浮いてくるような感じの濃いチーズで。(飲みながら)もうちょい温度下がってもいいかもですね。