アトレティコがシメオネ三男ジュリアーノの初ゴール、さらにスルロット弾でラス・パルマス撃破!2位レアルと暫定で勝ち点1差
3日のラ・リーガ第12節、アトレティコ・マドリーは本拠地リヤド・エア・メトロポリターノでのラス・パルマス戦を2-0で制した。 前節ベティス戦では、とりわけ前半にシメオネ監督政権下でも最低のパフォーマンスを見せて、0-1で今季ラ・リーガ初黒星を見せたアトレティコ。フリアン・アルバレスの2発で勝利したコパ・デル・レイのビク戦を挟んで行われるこのラス・パルマス戦では、チームが“まだ死んではいない”ことを示さなければならない。 シメオネ監督はGKオブラク、DFモリーナ、ヒメネス、ラングレ、ガラン、MFジュリアーノ、コケ、バリオス、リーノ、FWグリーズマン、フリアン・アルバレスを先発させ、4-4-2のシステムを使用した。 試合は、スペイン東部で起こった同国「最悪規模」の大災害、大雨・洪水に対する黙祷を行なってからスタート。黙祷中はバレンシア自治州歌が流され、終了後にはスタジアム内の誰もが様々な思いを込めて、拍手を行っていた。 前半、アトレティコは立ち上がりからボールを保持して攻め込む。とりわけ左サイドバックのガラン、右サイドハーフのジュリアーノが、持ち前のスピードを生かしてエネルギッシュなプレーを見せていた。ラス・パルマスが対応に慣れていったこともあり、時間が経つに連れてその勢いは徐々に衰えていったものの、37分にジュリアーノがワンプレーを物にしている。 現在21歳のシメオネ監督の三男は、モリーナのロングフィードからDFラインを突破。そのままペナルティーエリア内右に侵入すると、GKシレッセンを眼前にして、右足のシュートを対角線上に沈めた。アトレティコの下部組織出身ジュリアーノにとっては、これがトップチームでの初得点。ゴール直後には胸を何度も叩いたり両腕を激しく上下させたりとシメオネ監督譲りの熱さを見せ、逆にシメオネ監督は息子のゴールだからか冷静を保っていた。なおアトレティコで“シメオネ”がゴールを決めたのは、2003年12月以来21年ぶりのことである。 1-0で前半を終えたシメオネ監督は、ハーフタイムにリーノとバリオスとの交代でデ・ポール、ギャラガーを投入。迎えた後半、51分にはモリーナがペナルティーエリア内に侵入し、その足が飛び込んできたGKヤスパー・シレッセンの頭に当たってしまうアクシデントが……。シレッセンは一度プレー続行を試みたものの、その後ピッチに座り込み、脳震盪のために担架で運ばれている。観客は激励の拍手でもって同選手を送り出した。 アトレティコはラス・パルマスの攻撃を受け止めながら、速攻から追加点のチャンスをうかがう。シメオネ監督は65分にグリーズマン&フリアン・アルバレスを下げてスルロット&コレアを入れると、83分にリードを広げた。デ・ポールのスルーパスからスルロットが最終ラインを突破(コレアの後ろに下がる囮となる動きが効いていた)し、冷静な左足のシュートで今季4点目を記録している。 アトレティコは2点差のまま試合終了のホイッスルを迎え、ラ・リーガ2試合ぶり勝利。その成績を6勝5分け1敗として、1試合消化が少ない2位レアル・マドリーとの勝ち点差を1、首位バルセロナとの差を7に縮めている。