3度目の緊急事態宣言 菅首相が会見(全文2)補正予算は考えていない
補正予算を編成する考えは
時事通信:時事通信の大塚です。総理は事業者への支援について説明されました。財源確保のために今年度の補正予算を編成されるお考えはあるでしょうか。 菅:今回の緊急事態宣言というのはゴールデンウイークを中心に短期集中で対策を講じる、その間さまざまな支援策により休業要請や人手の減少によって影響を受ける方々をしっかり支えて事業と暮らしを守っていきたい、そうした思いであります。 そのためには、財源についてはこれまで措置した予算、さらに必要に応じて5兆円のコロナの予備費、こうしたものを活用してしっかり対応していきたいと思います。ですから、補正予算は考えておりません。 司会:それでは奥の、ビデオニュースの神保さん。
総理の権限では病床数を増やせないのか
ビデオニュース・ドットコム:ありがとうございます。ビデオニュースの神保です。総理、先ほど総理は内閣総理大臣として、できることは全てやるというふうにおっしゃられました。非常に重い言葉だと思いました。そこで質問なんですが、今回の緊急事態宣言というのは、確かに感染者が増えていることは増えていますが、その数としては、まだ例えば欧米のピーク時に比べればはるかに少ないですし、結局緊急事態を出さなきゃいけなくなった一番の原因は、やはり日本の非常に脆弱な医療体制、簡単に医療が逼迫してしまうということと切り離して考えることができないんだと思うんですね。 そこで質問なんですが、日本は内閣総理大臣が全てやる、その権限をもってしても、いまだに世界一の病床数があるものの、1%ぐらいしかコロナ病床がないという状況を変えることができない、つまりもう日本は総理の権限ではコロナ病床数を、ちょっとずつは増えていますけども、増やすことができないということをおっしゃっているのか。それともそれは必ずしもプライオリティーが高くない、それほど優先的に取り組んでないからいまだに病床数が増えてなく結果的に、これしきの感染者というのはちょっと言葉が違うかもしれませんが、すぐに緊急事態宣言を出さなきゃいけなくなっているのか。そして、もしできないんだとすればそれはなぜなのか、総理はやりたいんだけども、もしやろうとしている、できることは全てやってるのに増えないんだとしたら、それはなぜなのか、なぜ日本の病床数が一向に増えないのか、ぜひそこを、皆さん知りたいと思ってると思いますので、そこをお願いします。 菅:まず今回のコロナの中で、やはりそうした医療関係者に対しての政府の権限というのは現在、お願い、要請ベースでしかなかなかないというのがこれ現実です。そして、ワクチンも世界と比べれば遅れている、よく批判をされます。このワクチンについても国内治験、海外は国内治験を実は必要としない国がほとんどです。米国でこのワクチンが完成されればそれを使えるわけですけども、日本は国内でも治験をやるように、そうした仕組みになってます。ですからこうした緊急事態に対しての対応の法律を改正しなきゃならないと、私自身そこは痛切に感じてます。病院にも、これは国で予算で支援してるところもありますけども、ただ国はそこを、権限はないということです。 こうした緊急事態の際にそうしたことをやはりこの感染症で私たちは今、学習をさせていただいてますから、そうしたことを落ち着いたら、そうした緊急事態の際の特別措置というものを作らなきゃならない、こういうふうに私は思ってます。