エラーの連発に主軸不在 パが圧倒の交流戦はつまらない?!
プロ野球のセ、パ交流戦は中盤戦を終わり、パ・リーグの41勝30敗1分で、今季もパが圧倒。投打に圧倒的な戦力を誇るソフトバンクが、両リーグ最速で40勝に到達、交流戦成績も9勝2敗1分で首位に立っている。パの中では、フロントの「智弁学園より弱い」発言で波紋を呼んでいるオリックスだけが、交流戦借金「4」で取り残されているが、残りの5球団はすべて借金無しだ。 交流戦の打撃10傑を見ると、打率.400のロッテ田村をトップに、2位が.391の日ハム西川で、8人がパ。セからは5位の巨人長野、7位の横浜DeNA筒香の2人だけ。打点部門を見ても、ヤクルトの山田が15打点でトップで、4位に筒香が食い込んでいるが、2位の西武、メヒアの14打点を筆頭に8人がパのメンバーである。 元ヤクルト、西武監督の“球界大御所”の広岡達朗氏は、「ソフトバンクを除くと、あとは横一線。パが圧倒しているのは、チームに核になる選手がいるか、いないかの差だろう。セでエース、4番と呼べる選手に誰がいるのか。巨人の菅野が頑張っているが、結果的に勝てないピッチャーはエースと呼べない。横浜DeNAの山口が連続完封しているが、まだ核とは言えないだろう。それに比べてパには、日ハムの大谷を筆頭に、各チームに、こいつが投げれば確実に勝利を計算できるという核になるピッチャーがいる。チーム力が落ちる楽天にしても則本が投げればゲームになる」と、パ高セ低の現象を分析した。 確かにパの上位にいるチームには、エースプラス裏エースが存在している。巨人の高橋監督は「パには簡単に攻略できる先発投手が一人もいない」と嘆いたというが、やはり投手力の差が、打撃のパ高セ低の状況を生み出しているといえる。 だが、広岡氏は、「交流戦はまったくつまらない」と、“カツ”を入れる。 「交流戦の何がつまらないのかというと、あまりにエラーやミスが多すぎる。しかも、それが勝敗につながっている。特に今季の西武は、これがプロかと疑うほど守備のミスが多い。またバント失敗のシーンも目立つ。こんなつまらない野球を見せられる野球ファンが気の毒だ」