エラーの連発に主軸不在 パが圧倒の交流戦はつまらない?!
広岡氏が指摘する通り、交流戦での各チームの失策数は、オリックスの「11」をワーストに西武の「10」、楽天、巨人の「7」が目立つ。失策が少ないのは、ヤクルトの「2」、広島の「2」の2球団だけだ。 12日の西武ー中日戦でも、7回一死二塁から西武、メヒアの三塁正面の平凡なゴロを中日、亀澤がなんと一塁へワンバウンドとなる悪送球。それを一塁のビシエドも止めることができず2-2の同点にしてしまった。まるで草野球レベルのエラーだった。 オリックスも横浜DeNAに先制点を許したのは、一塁、T-岡田のファンブル。目に見えないエラーというものも、結構あって、1点を争う勝負になった10日のソフトバンクー巨人戦でも、8回に一死一塁からソフトバンク、松田のヒットで打線をつなぎ、鶴岡の決勝犠飛につながるのだが、この松田のセンターへのポテンヒットも、巨人の松本のポジショニングさえ間違っていなければセンターフライだった。 またバントミスも目立ち、7日のロッテー阪神戦では、阪神は無死一、二塁のチャンスで2度も送りバントに失敗して敗れている。 広岡氏は、これらのミスを監督、コーチの指導力不足と指摘した。 「なぜエラーをするのか。交流戦では、球場が慣れている場所とは、変わるので、グラウンド状態を把握するのが、難しいことも確かだ。見ていて、堅いグラウンドがイレギュラーを生んでいるケースもある。集中力云々の問題もある。だが、基本技術の欠如が大きい。バントにしても、基本ができていれば失敗の確率は減る。プロでプレーしている選手が、その技術をなぜ持てていないかの理由は、指導者に問題がある。教えるコーチがいないのだ。技術を教え、しっかりと反復練習をさせるコーチがいない。打っても打率3割だが、守備やバントは成功10割を目指せる。球場が慣れない場所に変わるなら、その準備も必要だろう」 ミスが勝敗を分けるのは、本来の野球の醍醐味ではない。明日14日から、交流戦はいよいよ終盤戦を迎える。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)