早川書房からコミックレーベル「ハヤコミ」誕生!『同志少女よ、敵を撃て』など名作の漫画化が話題【編集長インタビュー】
――国内作品ですと鎌谷悠希さんが漫画を書かれている『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬原:作)や、原作のイラストも担当しているしろ46さんの『転生令嬢と数奇な人生を』(かみはら:原作)などコミカライズのジャンルの幅も広いですね。 ほかにもSFマガジンで連載されている宮崎夏次系さんの『と、ある日のすごくふしぎ』や高橋葉介さんの『夢幻紳士』などがありますね。 そんなラインナップのなかでちょっと異色なのがキアヌ・リーブス原作の『バーサーカー』というグラフィックノベルです。これは逆にアメリカ産のコミックの翻訳ですね。 𠮷田:早川書房から海外へというのと同時に、海外から日本へという循環もできればと思っています。日本と海外両方に足場を持った作品もと考えまして、本作は映像化も予定していて日本人で誰もが知っているキアヌ・リーブスさん原作というのが一つフックになる作品になりますので、これを日本で広げてキアヌさんが来日してくれた時にはまた盛り上げられたらと思っています。 ――アイザック・アシモフの「銀河帝国興亡史(ファウンデーション)シリーズ」(久間月慧太郎/Seldon Projec:作画)は以前からコミカライズされていたものですね。 𠮷田:本作はサイドランチさんが出されていた紙版をハヤコミサイトで読むことができます。
新たな漫画家の発掘
――コミカライズに際して漫画家さんとのつながりが重要になってくると思うのですが、作家の発掘はどのように進めていくのでしょうか。 𠮷田:まず具体的には8月のコミティア(「創作(オリジナル)」のジャンルの同人誌即売会)でハヤコミの「出張マンガ編集部」のブースを出させていただきました。そのほか編集者単位なんですけれども、各社の編集者ともお話をしながら漫画家さんとご一緒できればと考えています。将来的には新人賞などもできればなと思っています。 ――原作付きの漫画を書いたことがない作家さんなどには編集部ではネームなども含めてコミカライズをフォローする予定ですか。 𠮷田:できれば作画、構成、ネームをお任せしてやっていただける方がベスト かなと思っています。その上で原作の細部の切り取り方がちょっと苦手という場合は構成を別に用意するなど、編集プロダクションの方たちとも相談しながらうまく分業体制ができればなと思います。