月に20万以上!認知症の母、ダウン症の姉と暮らすにしおかすみこがカリスマ介護士に相談した「施設に入れない」理由
介護保険改正にもの申す!
認知症の母、ダウン症の姉、酔っ払いの父とともに暮らすにしおかすみこさんと、介護のカリスマ、「元気のでる介護研究所」所長の高口光子さん。にしおかさんの、家族との様子を赤裸々に綴る『ポンコツ一家2年目』刊行を記念して11月14日にジュンク堂書店池袋本店にてふたりのトークイベントが開催された。 【写真】「あたしだよ~っ」にしおかすみこさん、SM女王様スタイルの一発屋時代 そのトークイベントを見たジャーナリストのなかのかおりさんがレポートする前編「「要介護認定取りました」認知症の母、ダウン症の姉と暮らすにしおかすみこがカリスマ介護士に相談したいこと」では、にしおかすみこさんのお母さんの介護問題が進展したというニュースを中心にお伝えした。それまで要介護認定をとっていなかったというにしおかさんが要介護認定を受け、ケアマネージャーさんとの付き合い方などをどうしたらいいのかという高口さんのアドバイスもあった。後編では、入居施設を見に行ったにしおかさんが施設を利用しない理由や、介護保険の改正について踏み込む。 にしおかさんは12月2日放送の「あさイチ」にも出演、特集「介護危機!どうなる私たちの老後」で当事者としての意見を語っていた。番組でも問題になった介護保険のことや人手不足のことにも話は及び……。 以下、なかのかおりさんがトークイベントをもとに寄稿。
施設に月20万以上かかる
にしおかさんは仕事で、3つの異なるタイプの施設、介護付き有料老人ホームとグループホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を見学する機会を得た。 高齢者の住まいについては、課題が多い。人生の段階や健康状態に合わせて、選択する必要がある。令和6年版高齢社会白書によると、住み替えに向けた望ましいサポートとしては、住み替え費用の支援、物件や支援制度の情報提供に関する支援、住宅の確保に関する支援等を挙げた人の割合が高い。75歳以上の人は見守りや買い物等の身の回りの生活支援のニーズ、持家に居住している人は現住居の処分に関する支援のニーズが大きい。 「施設って、公共と民間とがある。三つとも民間だったんですけど、どれも特徴があるし、全部とても良かったです。ウチの母は認知症で、看取りまでを施設にお願いするとなると、介護付き老人ホームか、グループホームかなあ。ただウチはお金に余裕がないので、費用面が厳しいなあと思いました。 でも地域や、施設によって値段も特徴も様々だと聞きます。ウチは今のところ在宅で見守る方向ですが、将来の情報の選択肢は多いほうがいいと思います。母の終の棲家になるかもしれない場所です。ウチの母を施設にお願いするときは、本人が望んでいくわけではないです。私がもうどうにもならないと判断したときな気がします。であれば、母の終の棲家になるところですから、できるだけ穏やかに暮らせるところを探したい。ネットで見るだけでなく、実際見学したほうが、相性、雰囲気、利用者さんの表情、職員さんがどんなふうに接してらっしゃるかわかる。ほんのひと時であっても、webでは感じられないことだと思います。見学って大事だなと思いました」