元テレ東アナウンサーの福田典子の現在。新たな働き方で「自分がわくわくしていられる」
テレ東社員が「すごくいい転職の仕方だね!」
──アナウンサーの仕事と広報の仕事では、脳の使い方が全く違うように思いますが、いかがですか? 福田 そうですよね、アナウンサーは話して伝えることが多い仕事で、広報の仕事の中でも私の働き方はいま、書く仕事が多いのですが、その2つって全然違うんですよね。アナウンサーとして正しく情報を伝えるために選ぶ言葉と、広報としての言葉選びは、広報のほうが時間がかかっています。アナウンサーは一人前になるまでに10年かかると言われていますが、私はその10年以上を2つのテレビ局で勉強させてもらい、広報業務もそうなるためには時間も経験値も積まなければいけないと思っています。ただ、アナウンサー時代の下地があるからこそ、そこで積み重ねたキャリアと、いまの業務をかけ合わせて、幅を広げることができるのかな、と思います。 ──すごく有意義な働き方をしていますよね。 福田 最近、テレビ東京がイベントをやっている、その隣のイベントの司会に呼んでいただき、とてもたくさんのテレビ東京の人に会ったんです。そのときに「すごくいい転職の仕方をしたんだね」と言ってくださる方が多くて。「もったいないよね」ではなく、「そういうキャリアの描き方もあるよね」というふうに言ってくださり、いい人生の選択ができたのかなとは、少しずつ実感としてあります。 ──福田さんのような働き方をしている元アナウンサーの方、いらっしゃらないですよね。 福田 そうですね。他の企業に転職した方だと、令和トラベルに転職した大木優紀さん(元テレビ朝日)や現在PIVOTに携わっている国山ハセンさん(元TBS)などもいますが、大木さんは広報として出演されていて、ハセンさんはプロデューサーとしてで。私のように、広報とフリーアナウンサーという仕事を「二足のわらじでやっていいよ」という働き方なのは、結構なレアケースなのかなと思っています。 ──そもそも、どんなきっかけでSCOグループに転職したのでしょう。 福田 去年、キャリアについていろいろと考えていた時期に、ちょうどSCOの方から「広報に力を入れていきたいから、一緒に働かないか」と誘ってもらいました。 ──なぜキャリアについて考えたタイミングがあったのでしょうか。 福田 出産して、自分の時間の使い方を考えたとき、今までやってきたキャリアを活かすことや、将来やりたいことを見据えたんです。「将来はヘルスケアに関わる分野の仕事が広がればいいな」ということを考え始めていた時期で、まさか“歯”になるとはそのときは思っていませんでしたが(笑)。