【プレビュー】昇格戦線を占う90分。正念場を迎える清水と再浮上の気配を漂わせる岡山が激突| Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J2リーグは6月29日と30日に第22節が開催。IAIスタジアム日本平では、清水エスパルスとファジアーノ岡山が対戦する。
昇格戦線の行方を左右する3位と4位の直接対決である。勝点43で先を行く清水エスパルスが、勝点37で追い掛けるファジアーノ岡山をホームに迎える。まさに6ポイントマッチと呼べる一戦。清水が勝点3を積み上げ、首位のV・ファーレン長崎と2位の横浜FCをピタリと追走するか、岡山が勝点3をもぎ取り、トップ3を追撃するか、両者にとって絶対に譲れない90分となる。 クラブ史上初めて、2シーズン連続でJ2リーグを戦う清水であるが、今季もJ1昇格の筆頭候補に挙げられながらも、現在は正念場を迎えている。2試合連続で3失点を喫しての今季初の連敗中であり、直帰6試合は2勝4敗と大きく負け越し。第5節以降守り続けてきた昇格圏からついに脱落してしまった。 課題はやはり守備面にあるだろう。直近の4敗はすべて複数失点しており、4試合で10失点は見逃せない数字である。攻撃陣にタレントをそろえている分、守備が安定した試合での強さが際立つ一方で、守備が綻びを見せてしまったゲームでは立て直せず、連続した失点が続く。後半戦に入り、各チームの対策も進む中で修正は必至。最終ラインやGK権田修一を中心に守備組織の構築が求められる。 4月の岡山との前回対戦では、北川航也が前半に挙げた先制点を守り切り、1-0で勝利している。その試合は一つ参考になるかもしれない。先にスコアを動かし、主導権を握りながらゲームを進められるかが、今節もカギとなる。 木山隆之監督体制3年目で今季こそは悲願のJ1昇格を誓う岡山も、開幕から7試合は負けなしで進み、首位を快走する時期もあったが、少しずつその勢いが落ちてくると、勝ち切れない試合が目立つようになり、一時は6位まで転落した。 それでも、いまは2連勝中と上向きで4位にまで再浮上。勝点で少し抜けているトップ3を追い掛ける一番手として4位以下のグループをけん引している。 清水が難敵であるのは間違いないが、守備に穴があるのも事実であり、第16節から4試合連続ゴールをマークした岩渕弘人には大きな期待がかかる。今季、いわきFCからやってきたストライカーは、加入1年目から定位置を確保し、ここまでチームトップの5ゴールをマーク中。新たなエースのゴールで一歩先を行くライバルを叩きたい。