JR東日本「JRE BANK」申し込み殺到の人気ぶり トクするのはどんな人?特典フル活用は高いハードル
■特典フル獲得のハードルは高い このJR東日本ならではの特典を受けるためには、もちろん条件がある。 まず必ずクリアしなければならないのが資産残高だ。判定バーは2つあり、「50万円以上」もしくは「300万円以上」だ。50万円以上と300万円以上で特典プレゼントの枚数が違う。 これにプラスして、「ビューカードの利用代金の引き落とし」あるいは「給与・賞与・年金の受け取り」が条件となっている。これは、どちらかをクリアすればよく、両方をクリアすると、プレゼントされる特典枚数が増える。 どの条件をクリアすると、何枚の特典がもらえるかを一覧表にしたのが下表。特典によって、年2回に分けてもらえるものと、年4回に分けてもらえるものがある。 例えば、判定タイミングの2024年12月25日の時点で、資産残高300万円以上、ビューカードの引き落としも給料の受け取りもあれば、「JRE BANK優待割引券(4割引)」5枚、「どこかにビューーン!2,000ポイント割引クーポン」3枚、「(モバイルSuica限定)Suicaグリーン券」1枚が受け取れる。 しかし、これらすべての条件をクリアするのは、多くの人にとってややハードルが高いのではないだろうか。 まず資産残高300万円だが、新NISAが始まり、そちらに手持ち金を思いっきり振り向けている人も多い。がんばっても、とりあえず、預けられる資産は50万円だろう。 給与・賞与・年金の受け取りはもっとハードルが高い。給与でも年金でも、一度振込口座に指定すると、そこにクレジットカード引き落としなど様々な決済を設定してしまっているケースが多い。口座変更およびそれに付随した手続きをしてまで、振込口座に指定する人がどれくらいいるだろうか。
それに比べると、ビューカードの引き落とし口座に指定するのは、手続きがひとつで済むので、比較的簡単だ。 ということで、筆者も、資産残高50万円以上とビューカード利用代金の引き落とし口座に指定して、特典を受け取る予定だ。 ■魅力薄い銀行取引での特典「JRE BANKプラス」 「JRE BANK」には、JR東日本ならではの特典以外に、銀行取引による特典「JRE BANKプラス」も準備されている。 「銀行取引でJRE POINTが貯まる」「VIEW ALTTEの提携ATM手数料(預け入れ・引き出し)が月最大7回無料」「他行への振込手数料月最大3回無料」などが主な特典だ。 こちらはまず「JRE BANK」と「JRE POINT」のユーザーIDを連携。利用状況に応じて5ランクの会員ステージが決定し、ランクに応じた特典が受けられるというものだ。 ただし内容を見ると、会員ステージによって、JRE POINT獲得倍率にそれほどの差はないうえ、受け取れるポイント数もそう多くない。楽天銀行のハッピープログラムの内容を踏襲しているものだが、飛びついて利用したいというほどの魅力は感じられない。 そもそも、あまり知られていないが、「JRE POINT」そのものにも、4つのステージ制が導入されている「JRE POINTステージ」というものがある。ステージごとにクーポンがプレゼントされたり、JR東日本の特典が受けられたりする。「JRE BANK」には5つの会員ステージがあり、「JRE POINT」にも4つのステージがあり、筆者などは既に混乱気味だ。 ■「JRE BANK」でトクする人、ソンする人 特典は魅力的だが、受け取るための条件のハードルは意外と高い「JRE BANK」。一体、このサービスは誰に受けているのだろうか。