【ハイライト動画あり】早稲田大学、100回の早明戦。タフな試合を制し17年ぶりの全勝優勝。ラグビー関東大学対抗戦
5-10とロースコアな展開で前半の終盤を迎えると、WTB(ウィング)田中健想(社1=神奈川・桐蔭学園)が獲得したハイタックルのペナルティから早大はチャンスを得る。
インターセプトを狙った明大CTB平翔太のノックオンから、ゴール前でマイボールのスクラムを組むと、サインプレーでインゴールに飛び込んだのは田中健。対抗戦14本目のトライを挙げ、12-10と2点のリードを得て前半の40分を終えた。
続く後半。先に試合を動かしたのは明大。10分、早大のラインアウトの反則から陣地を大きく拡大した明大は、モールでアドバンテージを得ると、明大CTB秋濱悠太がディフェンスの穴を突く見事なランニングを見せ、12-17とまたも逆転。
しかし、再開後すぐのキック合戦で明大が、ブレイクダウンでの反則を犯すと、早大はラインアウトモールを押し込み、同点に追いついた。さらに18分、HO佐藤が逆足でのグラバーキックで、明大ゴール前の絶妙な位置にボールを転がすと、WTB池本晴人(社2=東京・早実)のナイスセービングでボールをキープした早大。
最後はディフェンスラインめがけて鋭く走りこんできた矢崎が、タックラーを引きずりながらインゴールをこじ開け、値千金の連続トライ。点差を広げると、さらにPG(ペナルティゴール)でスコアを27-17とし、流れに乗ったかに見えた。
しかし、最後まで勝負がわからないのが早明戦の醍醐味。30分、明大SO(スタンドオフ)伊藤龍之介のラインブレイクから、会場が明大コールに包まれると、モールからFW(フォワード)の継続したアタックでトライを献上してしまい、残り8分で3点差に。
38分に早大はスクラムで痛恨のアーリーエンゲージの反則を取られ、最大のピンチを迎える。この試合で2トライを奪われている強力なモールを組まれるが、前進を許さない。明大の猛攻は続くが、試合終盤になっても早大の出足が遅れることはなかった。