ジュニアはプレーフィ無料? フランス育ちの日本人キャディにゴルフ事情を聞いてみた
昨年、久常涼が制した「カズーオープンdeフランス」は1906年に創設され、欧州大陸では最古のナショナルオープンだ。ゴルフ自体はなじみのあるスポーツなのだが、「フランス人の性格もあると思うんですけど、アマチュアの方でもトーナメントやプロのプレーを見にいくというよりも、自分がプレーしたい気持ちが強いんです」とも。 ただ、ル・ゴルフ・ナショナルで行われた2018年の欧米対抗戦「ライダーカップ」は入場者数が27万人に達するなど熱狂的な人気を博した。1月「ファーマーズインシュランスオープン」では、マチュー・パボンが第二次世界大戦以降でフランス勢初となるPGAツアー優勝を達成してパリ五輪にも出場する。 「『フランス人が世界的なフィールドで戦っているんだ』ということは、もともとゴルフに関心がなかった国民にも少しずつ知れ渡ってきたと思います」。全32競技329種目が実施されるオリンピックにおいて「ゴルフは若干マイナー感もあると思いますけど…」と笑いつつ、一大イベントの盛り上がりに期待を寄せた。 □神田七保海(かんだ・なおみ) 1991年、フランス・シャモニー生まれ。6歳からゴルフを始め、高校までフランスで過ごした後に両親のルーツである日本に進路を定めて東北福祉大へ。卒業後はスポーツマネジメント会社に就職する傍ら、同大出身で同い年の富村真治が2015年「全英オープン」に出場した際のキャディを頼まれたことがきっかけでツアーの世界に飛び込んだ。谷原秀人の欧州ツアー時代もバッグを担ぎ、23年からは比嘉一貴のエースキャディを務める。